2021年の中国の若者「横たわり族」?「無一代」?これからの取引相手はこの世代!中国ビジネスにたずさわる人必見!以下くわしく解説

中国ビジネス情報
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こんにちは!ちゃいなサプリのYuki(@YukiHiroi)です。

今日は中国の情報誌『商界』(第688期)で紹介された現代の中国の若者の記事をピックアップしてご紹介します。

紹介されている若者とは80年代〜90年代生まれを指しているので、年齢でいえば41〜22歳と幅は広いですが、これからはこの世代とビジネスをしていくことになることでしょう。

中国ビジネスを成功させるには取引相手であるこの世代の中国人を理解する必要があります。
では以下でくわしく解説していきます。

無一代と四有青年

中国では80年代以降に生まれた人を“80后(bā líng hòu)”と呼び、同じく90年代以降を“90后(jiǔ líng hòu)”と呼びます。

そして80后〜90后は「“无”一代」と呼ばれています。これは何なのでしょうか?
ちなみに「无」は「無」の簡体字です。

“无”一代とは?

“无”一代とは「无车 无房 无事业 无存款 无害 无用 无梦想 无污染」のこと!
わかりますでしょうか?

  • 无车:wú chē (車なし)
  • 无房:wú fáng (家なし)
  • 无事业:wú shì yè (事業なし)
  • 无存款:wú cún kuǎn (貯金なし)
  • 无害:wú hài (害なし)
  • 无用:wú yòng (役に立たない)
  • 无梦想:wú mèng xiǎng (夢なし)
  • 无污染:wú wū rǎn (汚染なし)  ※无=無

という無い物づくしということですね。

四有青年

80后90后の“无”一代の世代と対比されるのは、その親世代。「四有青年」と呼ばれる世代です。

四有というからには上との対比で、何かが「有る」とわかりますね。しかも4つ有ると。

それは

  • 有理想:yǒu lǐ xiǎng(理想がある)
  • 有道德:yǒu dào dé(道徳がある)
  • 有文化:yǒu wén huà(教養がある)
  • 有纪律:yǒu jì lǜ(規律がある)

これだけ見ると若者は親世代にかなわない、劣っているとみてとれそうですね。

新青年

この80后90后の“无”一代とその親世代である「四有青年」との距離はだんだん遠くなっていき、すなわち共通点が少なくなりました。

具体的には“无”一代世代は
・集団としての強烈な栄誉感をもう持つことはなくなった
・より独立している
・個性や個人の価値をより強調する

こういった違いがあると本文では紹介されています。

さらに筆者はこう言います。

四有青年たちは2020年の自分たちが走ってきた道を見て、これが中国にとって特殊な意味を持っていたことに気がつくであろう。それは「はじまり」を意味していた。そして同時に「終わり」の宣告でもあったのだ―

そして彼らは四有青年たちとその上の世代の間に位置しているということから「新青年:xīn qīng nián」と呼ばれるようになりました。

新青年の遺伝子なしにビジネスは成り立たない

筆者は新青年は年齢によって境界を引くものではないと前置きした上で、この「新青年」をこう定義しています。

彼らは市場の信仰者であり、始終ビジネス世界に対して好奇心を持ち、アンテナを張っている。停滞して前進しないことに対して生まれながらの反感を持っていて、コンフォートゾーンに入ることに極度の警戒を持っている。

新青年にとって今はベストな時代であるとともに残酷な時代でもあるのです。

ベストである理由:新青年たちも例外なく市場の洗礼を受け、市場の力こそが夢を実現させてくれると信じている。そしてこの「市場は自分らと時代のベルトの役割を果たしている」というロジックは新青年の先代たちが紆余曲折と苦痛を経てやっと知り得たものだからだ。

残酷である理由:リピートもイノベーションもこれだけ頻繁に起こる時代に、新青年たちは先代たちのように一つの商品やビジネスモデルを堅守していれば、長く安定し、安泰な暮らしができるなんてことは夢のまた夢になってしまった。

いまではより多くの人がビジネスが運命を変えるということを信じるようになりました。新青年たちは自分の運命を変える一方で、同時に今いるこの社会も変化しています。

青年兴则国家兴,青年强则国家强。(若者が栄えれば国栄え、若者が強くなれば国も強くなる。)

習近平

筆者はこの習近平国家主席の言葉を引用して、これこそが新青年に期待を寄せる一番大きな理由だと述べます。

青年志

さらに特別企画として『青年志』と題された特集も組まれています。

その中で、今の中国の青年たちの肖像として次のような特徴が挙げられています。

国境はなく、世界とインターネットでつながり、また世界に向けて発信もする。彼らにタブーはなく、成功学やインフルエンサーを盲信することもない。一切の人や事の本質をいとも簡単に見抜き、それを表情包(LINEスタンプのようなもの)に変えてしまう。自分の利益だけを追求するといった行き過ぎた利己主義を忌み嫌いう一方で、フラットな個人管理を尊く思っている。

さらにこれらはビジネス青年たちが世界と対話をするための核心的な武器であるとも言っているのです。それが以下の4つ

  • 独立
  • 自我
  • 表現
  • 卓越

ではさらにこうした新青年たちをくわしく見ていきましょう。

中国の市場はVUCA

VUCAとは90年代アメリカで軍事用語として使われたのが、ビジネスにも転用されるようになった言葉で、

  • Volatility(変動性)
  • Uncertainty(不確実性)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性)

の頭文字をとったものです。

今の中国ビジネス市場は90年代のアメリカよりは進んでいるがこのVOCAという言葉がしっくりくると筆者は言っています。

そしてこう続けます。たとえビジネスから離れようとしたとしても、ビジネスは自分から離れていったりはしない。

若者企業家共通のキーワードは○○

2020年中国で最も影響力のあるビジネスリーダ50人』の中で紹介されたビジネスパーソンの中には

HUAWEI(ファーウェイ)の最高経営責任者である任正非:rèn zhèng fēi(1944生)、
ハイアールのCEO张瑞敏:zhāng ruì mǐn(1949生)の大御所たちと並んで

拼多多:pīn duō duōというタオバオのような通販サイトの創始者黄峥:huáng zhēng(1980生)
TikTokなどを運営する会社の創始者张一鸣:zhāng yī míng(1983生)
美团という出前の会社の創始者王兴:wáng xìng(1979生)など

新青年たちも名前を連ねています。こういった新青年ビジネスパーソンを「少壮派」(若者派)と言います。
この「少壮派」の代表的特徴として、

  • 青年:qīng nián(若い)
  • 优秀:yōu xiù(優秀)
  • 有理想:yǒu lǐ xiǎng(理想がある)
  • 有思考:yǒu sī kǎo(自分の考えがある)

この4つが挙げられます。これらは「少壮派」を代表するラベルとして語られ、多元化するビジネスの中で彼らはその一環を成していて、割と重要な一部であると言っています。

互联网

そして「少壮派」をくわしく観察してみると一つの大きな共通項があるといいます。
それが互联网:hù lián wǎng

字面から互联网とは何か想像できますか?

これはインターネットです。

彼らはインターネットによって運命が変わった世代であり、インターネットで人々の生活や仕事を変えた当人たちでもあるわけです。

フリンジ理論

また筆者は未来学者のケビン・ケリーが提唱した「フリンジ理論」というのを用いて、若者の成功を説明しています。

フリンジ理論とは主流ではない部分から切り込んでいくというもので、主流に影響したり、主流の理論を覆すこともあるというもの。

筆者はネット上で有名になった歌手などを引用しながら、彼らはインターネットがあったからこそ、市場に入り込むことができ、一部のプレイヤーの独占場にならずに済んだと分析しています。
そして、ネットの世界は公平な競争が存在する市場で、それはイノベーションの原動力になっており、我々をさらに良い世界に引き入れてくれると締めくくっています。

95年后の夢

2008年以前中国経済は成長スピードを上げ続けた―特に株式投資や保険業で大きな利益を上げた者たちは経済成長を強烈に体験したと筆者は言います。

2014年になって世界の経済成長が緩やかになり、中国だけが独りよがりに経済成長をすすめるわけにはいきませんでした。しかしながら恐れられていた経済の失速は到来することはありませんでした。

それ以降若者たちの悩みも増えていくことになります。

職探しが困難であることに不平を言う反面、インターネットブームに乗ることができた。
能力はさほど変わらないのにどうしてあんなに給料をもらうやつが出てくるんだ?
家の値段はどんどん高くなっているけど買った方がいいの?

若者に限らず社会全体において、これらの悩みに対する共通認識も的確な答えもないと筆者は言います。

大平原時代

国家が起業を推し進めて早4年。若者が自分の資産や事業に焦りを感じるということは今までなかったことで、さらに経済的に先行きも不明確な状態。このような今の時代を「大平原時代」と筆者は名付けています。

そして「大平原時代」には事業面と生活面で2つの特徴があるといいます。

事業面:固有の経験や伝統的な出世街道のようなものは今や何の役にも立たなくなりつつある。両親ももはや的確なキャリアアドバイスはできなくなっている。アンケート調査によると95后の54%が答えた憧れの職業は「网红:wǎng hóng(ネット世界でのスター,インフルエンサー)」だと言う。

生活面:「中産階級」はもはやはっきり思い描くことのできる生活スタイルではなくなり、理想の生活を若者に問えば勝手気ままであることが理想だと言う。

快速反应,不然快速错过:素早く反応しなければ、すぐに見失ってしまう

チャンスは来るのも出ていくのも速くなっている。

同僚がブロックチェーン業界に身を投じて、一瞬にして羨ましく思うほどの収入を手に入れる。自分もと履歴書を準備したときにはもう会社は倒産している…。

ネットニュースの膨大な情報の中、さっき見かけた見出しが気になりだした。見てみようと思うも、もうそれは「消失」している…。

足を踏み入れるたびに、目の前には新しい世界が広がるのです。

新秩序

「幸せな生活」がお買い物やサービス体験からくるものであると企業は信じるべきだし、消費者もそう思えるように尽力すべきではあるが

今の若者にとって『幸せ』の定義が多元的なものになっていると筆者は言います。消費者を満足させるのも難しくなっている今、企業がキャッチできる「何か」がマーケティングよりも更に重要なことなのだと。

企業の取るべき策略

若者の個性化がますます進んでいることに対して、企業はなんらかの施策を練る必要がある。
これに対し、筆者は2つの例を挙げています。

1・アリババやファーウェイのような大企業のように強烈な企業価値観を打ち出す方法。

2・無理に押し付けるのではなく、個性を提示することで若者たちに自分が帰属感の持てるものを探してもらう方法。

中国のマーケットが置かれている矛盾

さらに筆者は中国のマーケットが抱える矛盾について指摘しています。

・企業と資本の2つの面からみても、どの消費商品もすべて競争の激しい分野、すなわちレッドオーシャンに見えて、どこからも手がつけられないということ。

・若者から見て、どのジャンルも手つかずのものはなく、ただ探し求めるしかブルーオーシャンは発見できないと判断されること。

そして、企業は消費者の立場から出発し、発見し、その価値を創造することで消費者から選ばれて高評価を得られると筆者は強調します。

ちなみに、同じ情報誌の中で、ブルーオーシャンとして「羊ミルク」が紹介されました。
その記事もありますので、参照してみてくださいね!
中国ビジネスのブルーオーシャンはシープミルク(羊乳)一攫千金も夢じゃない!手つかずの市場が広がっている!

若者向けの企業理念

企業として社会的責任を引き受けるということで、ボランティアや寄付、チャリティーをしたりする大企業は多いですが、それらは消費者には特に大きく影響しないと言います。

それらを感心することはあっても、その企業の商品を買ってくれるとは限らないのです。

そして筆者は若者が理解でき、評価している企業理念はこうであると述べています。

自分の業界と商品の中で、消費者に有益な創造を提供し、世界を少しだけ変える。そして、その過程で少しお金を稼ぐ。

人類の未来に目を向ける必要はなく、自分の業界の未来に目を向けるのがちょうどいいのです。これこそ、今の「新消費者主義時代」で若者と消費者たちと向かい合う方法であり、ビジネスは本質に戻り、また商業価値も社会価値に回帰するというトレンドなのです。

一を知って十を知るではないが、若者を理解することでビジネスについてもうすこし理解が深められるのではないかと紙面は締めくくっています。

動画版もあわせてご覧くださいね!

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