ぼくがHSKを受けた時の試験会場でのことが結構おもしろい

中国語勉強

僕がHSKを受験した時の実際の試験会場でのことをお話したいと思います。僕は中国浙江省寧波市というところ(上海の近く)の寧波大学が試験会場でした。当時寧波に住んでいたのですが、寧波大学まで遠く、試験開始時間は朝9時で8時30分に会場入り!ホテルは近くに安いのがなかったので、少し離れたところにとりました。

前日に会場の下見に行きましたが、まずキャンパスが広すぎて迷子です。1時間近く彷徨った挙げ句、ようやく見つけましたが、係の人がいない!横でタバコを吸っていたおじさんに聞いてみると、明日ここで試験があるとのこと。何の試験だがわからないが、受験票見せてみろというので、見せたら一応記録はあるからたぶんそうだろうと。本当にここでいいのか、試験は実施されるのか不安でしたが、仕方がないのでその日はホテルに帰りました。

まず試験時間がなぜそんなに早いかというと、HSKの試験後に日本語の試験があるのです。日本語能力試験(JLPT)というもので、日本語版HSKですね。それが午後からあるからHSKの試験は朝からのようです。

さて翌日は朝5時に起きて、朝から熱いシャワーを浴び、ホテルについていた朝食をとりに行く。ビュッフェスタイルというと大層なものに聞こえるが、マントウと呼ばれる具のない饅頭や油条と言われる揚げパンのようなもの、ゆで卵や肉まん、お粥が並んでいるだけだった。いつもは朝食はとらないが、その日は食欲も出て、たらふく食べた。スープにも手を付けたが、少し酸味があった。お腹を壊すのが怖かった僕は、デザートに正露丸。

試験を受ける日は周りの景色も変わって見える。自分の心が弱くなっているのか、窓の外から見える小鳥にも同情心や親切心が生まれる。そしてネガティブ思考が湧き出てくる。「トイレの場所は見つかるか」「解答用紙はどんな感じなのか」「マークミスしないか」「渋滞していたらどうしよう…」試験前の僕の頭は素晴らしい想像力を発揮してくれる。朝食をとりながらも心はそわそわして落ち着かない。

中国ではタクシーは滴滴出行というアプリで呼ぶ。出勤時間前ということもあり、タクシーが捕まるか不安だったがすぐ見つかった。到着地点を学校内部の試験会場となる教室にした。大学に着いたが、入り口で係員が何か話しかけてきた。しかしここの学生だといったらすぐに開けてくれた。

到着が早すぎたようだ。教室の中には誰もいない。本当にここでいいのか確認しに行きたく、別の教室を見に歩いたがどの教室も誰もいなかった。ゆっくりトイレの場所を確認し、教室でおとなしく座って待つことにしたが、やはり不安だ。1時間早く着いたわけだが、誰もいないとは想定外だった。何人が来るのだろう。ずっと不安だった。30分くらい経っただろうか。父と娘と思われる白人の親子がやってきた。さらに、韓国の親子、子供になにやら話しかけ、その子は教室に入ってきた。後ろに白人の学生がいたわけだが、ふと見ると参考書のようなものをみている。しかし、基礎的なことが書いてあるように思えた。

しばらくすると隣に男子学生がやってきた。ここは勇気をだして、
「ここってHSK6級の会場だよね?」と聞いた。
「そのはずだけど。」
「それにしては人が少なくない?」
するとそこへ試験官らしき人が現れた。
「HSK6級を受験する人は教室を変更します。HSK4級はこの教室でいいです。みなさん身分証と受験票を用意しておくように。」
ふと彼に目をやると中国人が持つ身分証を持っている。
「どうしてそのIDカード持ってるの?」僕が聞いた。
「君は持ってないの?」彼は驚いたように答えた。
「パスポートだよ。それ中国人のIDカードでしょう?」
「君外国人なの?何人?」彼は聞いた。
僕は声に出すのではなく、パスポートを見せた。
「君は?」
「中国人だよ。」
「え、中国人もHSK参加できるの?」
「知らないんだけど、俺パスポート持ってないよ。」
「でもどうしてHSK受けるの?外国育ち?」
「いや、そうじゃないけど。いつか日本で働きたくてね。」
「へぇ、その時HSKがあると便利なの?」

「さぁ、ではHSK6級の学生は付いてきて下さい。」試験官が現れた。立ち上がったのはなんと3人だけだった。もともとその教室で待っていたのも7−8人くらいだったが、6級を受けるのは3人だけ。そのうちの一人が先程の中国人の男の子でもう一人は尼さんだった。尼さんはおそらく日本の方だと思うが、お話はしていない。試験開始前に一生懸命復習していた。

試験官は女性二人で、場所はなぜかコンピュータールームだった。受験番号が机に書いてあり、そこに座るが、机は六角形で席が6つ。机も狭かったが、そこに3人が座るのではなく、1人1六角形が与えられた。前のパソコンが邪魔だが、まぁ良しとしよう。早速淘宝(タオバオ)で買った1,000円前後の何かのブランドもどきのかばんから农夫山泉有点甜哦(ちょっと甘いよ)というCMでお馴染みのミネラルウォーターを左隣の正三角形に配置。僕はいつも水を大量に飲むのだが、ここで黒板に目をやると、試験の約150分間休憩時間がないという恐るべき事実をつきつけられた!僕は今のうちとトイレに走った。中国の少年も僕の隣に立ち、二人並んで用を足しているが、彼は急に「僕は日本語を少し勉強したんだよ」とニコニコしながら握手を求めてきた。流石に手を洗ってからにしてほしかった…。
「何か知ってる単語ある?」僕は教室に向かって歩きながら聞いた。
「うん。アリガド。サヨナラ。ヤメテ。」
そしてよろしくと僕に握手を求めてきた。右手に素早く持ち替えて左手を僕に差し出す。今日は素晴らしい一日になりそうだ。その時思った。

教室に戻って、無意識に水に手が伸びたが、仕方がないので水を飲むのは諦めた。受験票に記入を始める。解答用紙はその時初めて見たが、作文はそこに直接書くようだ。3人が記入が済んだことを確認すると試験官はリスニングの問題用紙を配った。

最初のリスニングが始まる。まずは過去問と同じくアナウンスが流れる。その間に全ての選択肢に目を通す。ここまでは予定通りだ。そして、第1問目が読まれ始める。
「……。」キーワードを掴もうとしていたらなんと読み終わった!やばい!選択肢に目をやるが、何がなんだか皆目検討がつかない。仕方がないから適当に選ぶが、なんだか悔やまれる。次の設問の間もさっきの問題が何だったか答えを探そうとしている。
しまった!また答えを聞き取る前に読み終わった!
その後はどうだったか覚えていないがその後の問題からは落ち着きを取り戻したように思う。

読解が始まる。第1問は相変わらず自信を持って答えられない。10分以上はかけないと決めていたので、わかろうがわかるまいが、すいすい進ませた。ここは0点でもしょうがないという姿勢で臨んだ。第2問も同様に過去問演習の時養った勘をもとに進める。後半の読解は設問を順番通りにやったおかげで、時間ロスもなく上手くいった。

要約作文の時間。要約作文は10分間文章を読み、その後回収され、それを35分で要約するというもの。試験官は3人に文章を配る。合図とともにそれをめくる。読み進めていくと、何やら読んだか聞いたかしたことあるような内容だった。
インドでの出来事で、よく覚えていないが、子供(確かホームレスだったか)とおじさん(映画監督)とのハートウォーミングなやりとりがあり(靴と関係していたような)その監督はその子を映画オーディションに呼び結局はその子を主演に抜擢した、というような話だった。

10分が経過した。しかし、試験官はこの紙を回収しない。忘れているのか?これはラッキーとその文章を読みながら要約していく。わざと回収してないのかと勘ぐり、堂々と文章の紙は見られず、横目で見ながら。まるでカンニングでもしているかのように。いつも考えすぎてしまう質で、これが後で発覚するか試験官自らが気がついて、追試なんてことにならないか不安がよぎった。HSKに追試があるとは聞いたことないが、もしあったとしたらきっと本試験より難しいだろう。大学入試センター試験でも追試の難易度は本試より高いのは有名な事実であり、何より、また試験を受けるなんてしたくなかった。

時間はあっという間にすぎ、試験は終わった。途中トイレに行きたくなることもなく、試験前の不安は全て藪蛇だった。
3人は無言で校舎の玄関に向かう。中国人少年はなぜか落ち込んでいた。僕ら3人の前を大きな光が差し込み、僕らはシルエットになる。そして、玄関に歩み着くと尼さんは空へ舞い上がった。というのは嘘で、しかし、なぜか尼さんは猛ダッシュで駆け出していった。そして、PM2.5の幻想的な白の中へ消えていった―。

ぼくがHSKをうけたとき
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以下も海外での出来事。おもしろいです。ぜひ読んでみてくださいね!

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