「もししばらく休んだら、覚えたことを全部忘れてしまうのでは?」
これは語学を勉強していると、誰しも一度は感じる不安ですね。
この心配は、語学を始めたばかりの人も、長く続けている人も共通の悩みと言えます。
せっかく覚えた単語や文法、フレーズが使わない間に頭から抜けてしまうのでは…と思うと、つい休むことに罪悪感を持ってしまうものです。
しかし、実はこの「忘れる」という不安は、
学習方法や脳の使い方によって大きく変わると思うのです。
後ほど、ボク自身の体験や学習法の違いによって忘れ方がどう変わるのかを詳しく解説します。
語学学習の「休むこと」への不安を解消し、
効率的に学ぶコツをお伝えしている動画はこちらです。
ぜひ合わせてご覧ください。
なぜ語学学習は「休むと忘れる」という誤解があるのか?
「しばらく使わないと全部忘れちゃうんじゃない?」
語学学習者なら一度は感じたことがある不安ですよね!
ボク自身も過去に、韓国語やインドネシア語、広東語など複数の言語を学んできましたが、
別の言語を勉強している間に以前学んだ言語を忘れないよう、メンテナンス的に触れ続けた経験があります。
ただ、不思議なことに、一切「メンテナンス」をしなかった中国語に関しては、
長期間まったく使わなかったにもかかわらず、いざ再開したときに
すんなり使えたという体験がありました。
これはなぜなのか、ずっと考えていました。
そして、出した結論は、
語学が“忘れられるかどうか”は、「どんなふうに学んだか」に大きく左右される
ということです。
「丸暗記」と「外国語脳」—忘れにくい学習法の違いとは
ボク自身の体験から、暗記中心で日本語に置き換えて覚えた語学は、しばらく使わないと抜け落ちていきやすいです。
例えば、単語帳でひたすら覚えた単語や文法用語などは、
時間が経つとすぐに記憶から消えてしまいます。
それこそ定期的なメンテナンスが必要になります。
しかし、興味深い経験をしました。
香港で広東語を勉強していた時期、中国語の標準語(普通話)には一切触れていなかったのですが、久しぶりに話してみると、問題なく使えただけでなく、「むしろ以前より話せているかも」とすら感じたのです。
忘れていった他の外国語と違うところは、中国語は中国語にたっぷり触れて、中国語脳ができていたからだと思うのです。
中国語を中国語のまま理解し、「中国語脳」を作っていくと、たとえしばらく使わなくても、驚くほど忘れません。
これはボクの例だけでなく、日本語を教えていた中国人の学生たちにもよく見られる現象でした。数年ぶりに再会した学生が、「久しぶりに話したら、むしろ前より上手になってる」と驚くこともあったくらいです。
脳内にしっかり「日本語脳」が育っていれば、言語はそう簡単に消えないのですね。
休むことで語学力が伸びる理由と効果的な休み方
こうした実体験を通して感じたのは、「語学は休んでも意外と忘れない」ということ。むしろ、一度“寝かせる”ことで熟成されているのでは?と思うことさえあります。
広東語を勉強していたときも、いったんやめて再開したときには、前よりスムーズに話せていた感覚がありました。
もちろん、すべての人に当てはまるとは言い切れませんが、
「しばらく使わないとゼロに戻ってしまう」と思い込むのは、
学習の負担を増やすだけかもしれません。
「やらなきゃ」と義務感だけで続けるくらいなら、思い切って休むのも選択肢です。中国語が楽しくてやっているならそのまま続ければいいし、疲れたら一度離れても大丈夫。
「またやりたい」と思えたときに再開すれば、案外以前よりスムーズにできるようになっているはずです。
長く続けるコツは、休むことを怖がらないこと。興味があるときにやる、疲れたら休む。その自然な流れが、実は最も効率の良い語学習得法なのかもしれません。
※この記事の内容をさらに深掘りしたnoteを現在執筆中です。
公開されたらリンクをここに追加します。