中国語学習を続けているのに、なかなか上達を感じられずに悩んでいる方は多いと思います。ボク自身、いくつかの言語を勉強する過程で、同じ経験をしてきました。
100円ショップで買った小さなパキラ(観葉植物)が、しっかり育つ人もいれば、すぐ枯らしてしまう人もいます。実はこの違いが、言語学習の「続け方」と深く関係しているのです。
100均のパキラが、中国語上達のヒントになる――そんな意外な関係を動画で解説しています。ぜひ記事とあわせてご覧ください。
この記事を読めば、ただ単語を覚えるだけではなく、言葉を「育てる」感覚が学習を楽しくし、上達を加速させることが理解できます。
100円パキラと亀の話
YouTubeで見た動画で、印象に残っているものがあります。
100円ショップで買った小さなパキラを数年間育てたら、天井に届きそうなほど立派に成長していたんです。葉は青々と茂り、立派な木に成長していました。
ボクはそれを見て「欲しい!」と思いました。でも大きなものは高くて買えないので、自分で100均のパキラを購入。しかし1〜2ヶ月で飽きてしまい、世話を怠り、冬には枯れてしまいました。
似た経験がもう一つあります。幼稚園の時、お祭りで取った小さなミドリガメ。毎日太陽に当て、家の中で散歩させたりして、大事に育てた結果、とても立派に成長しました。
ところが、小学生・中学生になってから買った他の亀や魚、昆虫は、すぐに死なせてしまったのです。
この違いは何でしょうか?
答えは明確です。幼稚園のボクは「育てる喜び」を知っていた。一方、大人になってからのボクは「持っていること」に満足してしまい、育てることに心を向けていなかったのです。
所有の満足だけを追いかけて、育てる喜びを忘れてしまっていたのです。
「所有の満足」が学びを止める
これは中国語の勉強にもそのまま当てはまります。
例えば単語帳を買って、「この単語を覚えよう」「たくさん知識を持とう」とするのは、パキラや生き物を買い集めた時と同じ。「所有の満足」を追っているだけです。
単語を見て意味を知るだけでは、喜びは生まれません。そこから一歩踏み込み、
- この漢字の由来は何か
- なぜこの言い回しになるのか
- 例文ではどう使われるのか
- 会話ではどう活きるのか
といった「深掘り」をしたとき、初めて「育てる喜び」が生まれます。
この喜びがあれば、学びは飽きることなく続きますし、知識は生きたまま増え続けます。逆に、ただコレクションするだけでは、覚えたことも忘れていき、苦痛や焦りがつきまといます。
表面的に知識が増えたと思ってもそれは勘違いで、実際は真に身についていなかったり、時間が経てば忘れていくものばかりです。
本質に迫って、知的に満足する。これが内から湧き出る真の喜びです。喜びの中で培われたものは、そう簡単にはなくなりません。
深く育てた知識は広がる
例えば単語が2000あれば会話できると言う人もいますが、単語帳で2000語暗記しても、使えなければ意味がありません。
むしろ10個でも100個でも、じっくり深く理解すれば、そこから自然に他の知識へつながります。
ボクは中国語の勉強を始めたばかりの頃、知っている単語は少なかったですが、使える単語は200個以上あり、その200個の単語を駆使して、北京の作文大会で3等をとりました。

くわしくはnoteにまとめました。
▶︎200単語で賞とった!その200単語を一挙大公開!~作文原文&日本語訳&音声つき~
このように身につけていくと、単語も表現も自己増殖し、新しい文章に出会っても、少し触れるだけで意味が推測できるようになります。
「中国語脳」を育てる感覚です。
深く知った言葉を土台に、新しい知識がどんどん結びつき、広がっていくのです。
好奇心が言語を成長させる
ちゃいサプコミュニティにも、動画の字幕を毎日書き起こして勉強する方がいます。彼女は気になる表現を調べ、納得がいくまで質問します。その姿勢は、まさに「育てる喜び」そのもの。
これは参考書のページ数や単語数を競う勉強法とは対極です。

好きなドラマを繰り返し見たり、気になる文章を深く調べたり…
方法は何でも構いません。
大切なのは「所有」ではなく、「好奇心を持って育てること」です。
結論:「育てる喜び」を取り戻す
言語学習で最も重要なのは、成果物を所有することではなく、育てる過程そのものを楽しむこと。
この感覚があれば、学びは自然と続き、知識は枯れることなく成長します。
中国語学習に伸び悩みを感じたら、一度立ち止まってみましょう。
あなたは今、「所有の満足」を追っていませんか?
今日からはぜひ、「育てる喜び」にシフトしてみてください。
それが、中国語を長く楽しく続けるための最大の秘訣です。