「而」は現代中国語でもよく使いますね。
意味が多くて学習者泣かせの文法です。
意外なことに「而」はもともとは
「ふさふさ垂れ下がった口ひげ」という意味でした。
今よく使われる「而」文法用法の多くは
音が同じだからこの字を使っただけの借字でした笑
そんな「而」もこの記事でお知り合いになれば、
きっと文章で出会っても覚えやすくなるはずです。
では見てみましょう。
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どうですか?「いいね」で教えてください〜
漢字の概要と基本情報
- 繁体字:而
- 簡体字:而
- 日本の漢字:而
- ピンイン:ér
- 部首:而
- 画数:6画
漢字「而」の成り立ちと字源の深掘り
「而」はもともとは口髭(主に頬の髭)という意味でした。
殷の時代の文字(金文)は以下のような形をしています。
上のTのような形が鼻です。

真ん中が鼻の下の髭で、その下があご髭です。
どうですか?ふさふさした髭を生やした口元に見えてきませんか?
秦の時代には以下の形で共通文字となりました。

「而」の意味と用法の発展過程
「而」は「柔らかい」というイメージを表すようになりました。
そこから「粘っこく結びつける」イメージが派生します。
さらにそこから「A而B」は「AとB」のように二つをくっつける役割ができました。
ー『漢字源』の解釈より
また現代語では逆接などの接続詞として使われますが、
意味が派生したのではなく、読み方が似ているから「而」の字が使われるようになりました。
(借字という)

単語推測の鍵:「而」を含む熟語を構成要素から解き明かす
単語を推測するには、古文での意味を知っておく必要があります。
而今
「而」は古文では「如」(〜のようだ、〜の状態である)と同じように使われます。
「如今」というのは「今のところ」(「現在」より少し長めのスパン)という意味なので
「而」+「今」→「而今:ér jīn」(今のところ)
となります。
「如今」は現代中国語でも使うので、
「而今」という単語を見たら「而=如」から判断するのですね。
而且
「而」は粘っこくくっつくことから「和:hé」と同じ使い方もあるのでした。
「且:qiě」は、「一段また一段と上に重なる形」を表しています。
「而」+「且」→「而且:ér qiě」(その上、さらに)
このように、「且」があることで、もう一段階上がるというニュアンスが加わるわけですね。
而已
「已:yǐ」は「やめる、終わる」というのがコアの意味です。
「而」+「已」→「而已:ér yǐ」(〜にすぎない。〜だけだ。)
「而」が接着剤の役割をしているわけですね。
現代語では“只是~而已”の形で使われることが多いです。
これ以上何もないよということを表しています。
また、古文では「而已」が短くなって「耳:ěr」が使われることが多いです。
おまけ:「而立」
他に「而立:ér lì」という言葉もあります。
これは論語の「三十而立」(三十にして立つ)から来ていて、
三十歳の意味で使われます。
“而立之年”というと「三十歳の年」という意味です。
論語は当サイトの論語を「生きる」でくわしく解説しています。
一文ずつ解説していて、まだ「三十而立」の文まで到達していませんが、
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関連学習リソースと参考リンク
- 内部リンク(漢字のたね://)
- 外部リンク(漢典 zdic.net)
- 参考文献(說文解字,王力古漢語字典,中华字典,现代汉语词典,汉字源流字典,漢字源,字統)
