・共通テストで中国語を選択したい。
・共通テスト外国語で8割はキープしたい。
・共通テストの中国語の難易度を知りたい。
・英語と中国語どちらを選ぼうか迷っている。
・英語と中国語でどちらが得点しやすいか知りたい。
こういった方にぴったりの記事です。
実際にボクが2022年の共通テスト〈中国語〉を解いている動画もあります。
どのようなミスをしているのかも参考にしてみてください。
通訳であるボクでも満点どころか数箇所でミスしていますね。
みなさんはおなじミスをしないように反面教師にしてください^^
動画でも傾向と対策を解説しています。あわせて視聴いただくとより理解がふかまります。
以下の目次から読みたい箇所にジャンプできます↓↓
共通テスト英語と中国語の平均点&受験者数
まず共通テストの平均点と受験者数を比べてみましょう。
〈英語〉と〈中国語〉の平均点
2016年 (平成28年) | 2017年 (平成29年) | 2018年 (平成30年) | 2019年 (平成31年 令和元年) | 2020年 (令和2年) | 2021年 (令和3年) | 2022年 (令和4年) | 2023年 (令和5年) | 2024年 (令和6年) | |
英語 | 114.59 | 121.47 | 117.14 | 123.78 | 116.07 | 114.96 | 121.25 | 116.16 | 118.78 |
中国語 | 158.02 | 164.91 | 154.90 | 150.89 | 167.41 | 160.34 | 164.17 | 162.76 | 172.08 |
どちらも200点満点です。
英語は6割前後ですが、中国語の方は平均点がすでに8割ちかく行っていますね。
2024年にいたっては8割5分ちかい点数です。
つぎに受験者数を比較してみましょう。
〈英語〉と〈中国語〉の受験者数
2016年 (平成28年) | 2017年 (平成29年) | 2018年 (平成30年) | 2019年 (平成31年 令和元年) | 2020年 (令和2年) | 2021年 (令和3年) | 2022年 (令和4年) | 2023年 (令和5年) | 2024年 (令和6年) | |
英語 | 529,688 | 540,029 | 546,712 | 537,663 | 518,401 | 476,174 | 480,763 | 463,985 | 449,328 |
中国語 | 482 | 558 | 574 | 665 | 667 | 625 | 599 | 735 | 781 |
英語は50万人ちかいにもかかわらず、中国語は500〜600人です。
2023年から徐々に受験者も増えてますね。
まだまだ中国語での受験を選択するひとはすくないのが現状のようですね。
ちなみにボクが受験したときは英語を選択しました。
中国語で受験するという考えすらなかったですね。
まぁ当時は中国語わかりませんでしたが……。
共通テスト〈中国語〉の出題傾向と対策
共通テスト〈中国語〉の出題は簡体字とピンインです。
(台湾と香港は繁体字を使用。)
>>簡体字と繁体字のちがいは?文法と発音も違うの?勉強するならどっち?
共通テスト〈中国語〉ではリスニングがありません。
その分、対策にかける時間が節約できますね!
配点は以下のとおりです。
ピンイン・声調 | 語句問題 | 表現 | 資料読み取り | 長文読解 | |
設問 | 第1問 | 第2問 | 第3問 | 第4問 | 第5問 |
設問数 | 9 | 7 | 8 | 7 | 10 |
配点 | 36点 | 32点 | 32点 | 52点 | 48点 |
ではそれぞれの傾向と対策をみていきましょう。
第1問:ピンインや声調の知識を問う問題(36点)
ピンインや声調がおなじ組み合わせが何個あるかという問題があわせて6問あります。
さらにすべてピンインで書かれた会話文が出題されるのが第1問です。
具体的にみてみましょう。
第1問A:ピンイン知識
例にあるように、Aではピンインの頭の部分(Jiangなら“J”)とおなじものが「何個あるか」
ここがポイントですね。
動画を見ればわかりますが、ボクが問1からいきなりミスっていますね笑
数学:shù xué の“sh”がピンインにあるものを選ぶようです。
ボクは“s”があるものだとおもって4つと即答していました……。
第1問B:ピンイン知識
これはAとちがってピンインの後ろの部分(jianなら”ian“の部分)が
おなじものがいくつあるか答える問題です。
これも「何個あるか」を答えます。
第1問C:声調知識
おなじ声調の組み合わせがいくつあるか答える問題です。
たとえば問1なら“著名:zhù míng”で第4声と第2声ですね。
選択肢をみると
a 病房:bìng fáng b 业余:yè yú c 立即:lì jí d 预习:yù xí
すべて第4声+第2声ですから、正解は4つ ④となります。
第1問D:ピンインの会話文を完成させる問題
すべてピンインで書かれた会話文です。
ピンインだけだとすごく読みづらくて、
動画でもボクがなかなか理解できない単語があるのがわかりますね。
第1問の対策
ピンインと声調を正確におぼえておく必要があります。
単語帳を暗記するというひとが大半だと思いますが、
ボクは中国語を勉强するときに単語帳はつかいませんでした。
中国語の文章にたくさん触れて(読解の対策にもなる)文のなかでおぼえていくのがいいでしょう。
>>【初心者向け】中国語多読のやり方をプロ通訳が解説
単語帳をつかうにしても最小限にとどめておいた方がいいと思います。
単純な暗記では使える形になっていない場合が多いです。
>>プロの通訳がおしえる中国語単語の覚え方【ノートは作りません】
文章のなかで何度も出会う単語のピンインを調べるのがいいでしょう。
経験上、メモすると脳がなまけるのかすぐ忘れます。
メモせずにおぼえていようとすると意外とわすれないものですよ。
問題演習はセンター試験と共通テストの過去の出題をやるのがよいでしょう。
過去問はネット上で公開されています。
第2問:語句選択問題(32点)
第2問は1行未満の文の空欄に入る「適当な語句」と
空欄に入れられない「適当でない語句」を①〜④から選ぶ問題です。
第2問A:適当な語句を選択する問題
文章に適当な語句を選択する問題です。
英語の試験でもよく見かける出題形式ですね。
第2問B:適当でない語句を選択する問題
こちらは「適当でないもの」を選びます。
早とちりして適当なものを選ばないように注意!
第2問の対策
語句の問題も語感が大切になってきます。
中国語の文章を読むことを日課とし、そのなかでボキャブラリーを増やしていきましょう。
問題演習は最後の確認程度にして、
勉强の大部分を「読む」ことにつかうことを強くおすすめします。
問題演習については後半にご紹介します。
第3問:語句の並び替えや表現を問う問題(32点)
第3問は並び替えや日本語と中国語の文(ピンインだけ)で
意味があうものを選ぶ問題です。
中国語での自然な表現を知っている必要があります。
第3問A:語句の並び替え問題
日本語の意味と合うように①〜⑧の語句を並び替えて当てはまるという問題です。
日本語の部分は直訳ではなく、意訳なので一見わかりづらいかもしれません。
ボクも迷うものがありました。
第3問B:日本語の文にあうピンインの文を選択
日本語に合う中国語(ピンインだけ)を選ぶ問題です。
これも変わった問題ですが、特別な対策は必要ないですね。
ただピンインだけだと、読むスピードが落ちます。
じっくり読みましょう。
第3問C:ピンインの文にあう日本語の文を選択
これはBとは逆で、ピンインで表示された内容とあう日本語の文を①〜④のなかから選びます。
それにしても共通テストの出題者もピンインが好きですね〜笑
ピンインの部分を読むのがおそくても心配ありません。
中国人の妻にも読んでもらいましたが、すらすら読めてませんでした。
第3問の対策
BとCのピンインの文については対策はいらないでしょう。
Aの並び替え問題は、表現を知っている必要があります。
日本語の文も意訳されていますから、単語帳でおぼえたひとにはやりづらいかもしれません。
やはり多読のなかでおぼえていくのが良いでしょう。
第4問:資料の読み取り問題(52点)
会話文やグラフ、地図などの資料を読み取る問題です。
じっくり読んで、早とちりせず、
確実に排除していくのがポイントになるでしょう。
第4問A:会話文とグラフの読み取り
会話文がありますが、問2と問3はこの会話文とほぼ関係なかったですね。
動画をみてもらえればわかりますが、
ボクはこの第4問がいちばん手こずりました。
グラフの問題ではミスもしています。
早とちりして選ぶのではなく、じっくり読んで排除していきましょう。
第4問B:地図の読み取り
これは会話文に関連した3問でした。
「二つ選べ」とある問題もあります。
まちがって1つしか選ばなかったなんてことがないように!
第4問の対策
資料の読み取りは、おもに会話文と1文程度の説明文の読解力が問われます。
休憩時間に中国語の映画やドラマを見て、実際の会話にふれてみるのもよいでしょう。
>>中国&台湾ドラマや映画が見放題の動画配信サービスBEST4!【華流コンテンツで中国語勉強】
全体的な読解力があれば解ける問題ですので、多読して読み慣れをつくっておきましょう。
第5問:長文読解(48点)
第5問は長文読解ですね。
日頃から中国語の文章にふれているひとは、長文とは感じないはずです。
1ページくらいの文章を読んで、各問に答えるというオーソドックスなものです。
長文と銘打っていますが、ただの1ページ程度の文章量ですから、多読で鍛えているひとには楽勝です。
第5問の対策
解き方は動画でボクがやっていたように、
該当箇所にきたら設問を解いていけばいいでしょう。
選択肢で曖昧なものがあれば、必ず本文にもどって確認するようにします。
全体的に言えることですが、たくさん読む習慣と蓄積がものをいうでしょう。
その際に、もうひとつの勉強方法としてシャドーイングというものがあります。
音声を聞いて、1秒未満おくれでマネするというものです。
こんな感じです↓↓
ボキャブラリーのUPや正確な発音をみにつけるのに役立ちます。
読むスピードもはやくなるのでおすすめです!
>>【レベル別】中国語シャドーイングの効果的なやり方を大公開!入門レベルからできるよ
問題演習は必要?
メインの学習はたくさん読むということにあてます。
中国語脳をつくるのが目的です。
試験前にや夏休みには確認としてセンター試験と共通テストの過去問を解くのがいいでしょう。
(過去問はネットに公開されています。)
もっと演習したいひとは、中検2・3・4級に似たような出題がありますので、
中検の過去問で対策するのもいいですね。
まとめ
共通テストの出題はすべて簡体字で出されます。
簡体字は意外と読めないものが多く、
読み慣れがないとスムーズに読み進められません。
汉→漢 号→號 后→後 护→護 画→畫 划→劃
华→華 怀→懷 环→環 还→還 回→迴 会→會
左が簡体字で、右が繁体字ですがわかりにくいですよね。
問題演習だけだと読む量が圧倒的に不足します。
また単語帳をつかっても出会う単語の量と回数がたりません。
そこでやはり中国語の文章に触れる必要があるわけですね。
>>中国語の多読ができるサイト!中級の壁を超えるには多読が一番!
ボク自身、文法書や単語帳を使わずにHSK6級に合格できました。
みなさんも今日から中国語の文章を読みはじめましょう。
センター試験時代の〈中国語〉もおなじ出題形式です。
以前紹介した解説動画がありますので、
こちらも参考にしてもらえるとうれしいです^^
他大学の傾向と対策は以下の記事にまとめてあります↓↓
では、みなさん加油!
中国語勉強中の方へ
「ちゃいなサプリ」のYouTubeでも中国語文法を1から解説しています。
無料で中国語がマスターできます!
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