中国語勉強法

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策:中国語で受験すると英語よりおトク?

・英語より中国語の方が得意。
・東大受験で〈中国語〉を選択したい。
・〈中国語〉が本当に〈英語〉より得点しやすいのか知りたい。
・東大受験で〈英語〉と〈中国語〉どちらにしようか迷っている。

というひとにぴったりな記事になっています。

実際に東大に問い合わせて過去問を入手しました。

文章の出典や形式までくわしくご紹介していきます。

以下より読みたい記事にジャンプできます↓↓

東京大学〈中国語〉入試 過去問の入手法

東京大学の入試では外国語で英語以外、
ドイツ語・フランス語・中国語〉での受験が可能で、配点は120点満点です。

英語以外の外国語のばあい、受験対策本、いわゆる赤本はありません。

しかし問題は東大にメールで問題冊子を送って欲しいという旨を
送れば近3年分の過去問を送ってくれます。
(ただしイケメンに限……いや、ただし解答はつかない。)

その際に送料が300円前後かかります。
それを振り込みするのですが、振り込み前に送ってくれました。

しかも振り込みを長いことわすれていたのですが、なにも言われませんでした。
(もちろん謝罪してしっかり振り込みました…。すみません担当者さん!)

過去の試験問題は東大のHPで公開されているのですが、
英語を含む外国語の問題は掲載されていません。

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策

実際にどのような出題がされているのか、くわしく見てみましょう。

※読解の文章は著作権の関係で掲載できないのですが、
内容及び対策を紹介していきます。

また文章題に関してはH29~31年度の出典も記載しますね。
(※コロナ禍で帰国できていないため、参考にした問題はコロナ以前のものになります。H29〜H31)

以下の動画でも紹介しています。

東京大学〈中国語〉入試問題の出題と対策

問題は全部で大問5個あります。

Ⅰ:要約問題(中国語を読み、日本語で要約)
Ⅱ:日→中翻訳
Ⅲ:語彙問題(文章内から出題)
Ⅳ:中→日翻訳
Ⅴ:並べ替え作文

以下、1つずつくわしく見ていきましょう。

Ⅰ:要約問題(中国語を読み、日本語で要約)

次の文章の内容を日本語で200字以内にまとめなさい。ただし、句読点も1字に数えます。

という設問です。

下に中国語の文章が載せられていて、量はA4サイズで1ページと4分の1程度です。
H30年度は1ページに収まっていますね。

とくにむずかしい文章というわけではないですが、
知らない単語はいくつも登場することでしょう。

しかし内容理解に支障は来さないはずです。

ポイント

一方で中国語の文章の「読み慣れ」が要求されていますので、
どれだけ読んできたか、すなわちどれだけ一生懸命「多読」してきたかという努力の量を見るのです。

Ⅰ:要約問題の対策

まずは中国語のまとまった文章を「斜め読み」できるようにしておくと良いでしょう。

これも多読を積み重ねることで身につくテクニックですね。
>>【初心者向け】中国語多読のやり方をプロ通訳が解説
>>中国語の多読ができるサイト!中級の壁を超えるには多読が一番!

わからない単語で一々止まっていては時間を浪費するばかりでなく、
スムーズな要約作業に移れません。

わからない単語にびっくりしないでじょうずにムシして
文章の大まかな内容を理解できるスキル
を身につけましょう。

つぎに過去問には解答がないことを考慮に入れる必要があります。

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策

ではどうするか?
英語の過去問を使うのです。

英語の出題でも毎年第1問目に要約問題が出題されています。

日本語での要約数は70~80字で、
時折100~120字に増えることがあります。

ではどう使うか?

英語の要約問題の日本語訳を読み、それを要約する練習をするのです。

もちろん模範解答もついていて、ポイントも載っていますから、
それで要約の練習を積むのです。

『東大の英語 要約問題 UNLIMITED (難関校過去問シリーズ[特別編]) 』という
要約問題だけに特化した問題集もあります。

もちろん英語の文章は読む必要ないですからね。

直前期には東大から送ってもらった中国語の過去問を使って、
実際に中国語を読んでそれを要約してみましょう。

これは模範解答はなくても、本番形式での練習を積むためです。

さいごに要約問題で出題された出典を載せておきます。

H29年 郭于华《“弱者的武器”与“隐藏的文本”–研究农民反抗的底层视角》
H30年 熊培云《西风东土:两个世界的挫折》
H31年 王亮 张庆鹏《非洲人在广州–跨境迁移者的口述史》

Ⅱ:日→中翻訳

次の文章を中国語に訳しなさい。〉という設問です。

300字弱の日本語の文章を中国語に訳します。

主語と動詞とのあいだに修飾やあいまいな言い回しが多く、
語順のちがう中国語に訳すときに戸惑うかもしれないですね。

1文も100字近いものも多いのがよりいっそう翻訳を困難なものにしています。

ポイント

問題の文章もむずかしい表現や複雑なものもありますが、完全な直訳をする必要はありません。
ぎゃくに直訳で不自然なものは減点の対象になるでしょう。

Ⅱ:日→中翻訳の対策

自然な表現の意訳をするには相当の語感が必要になります。

できるだけ多くの良質な文章にふれる習慣をつけましょう。

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策

中国語検定やHSKで解説の日本語訳を中国語に訳してみると良いでしょう。

問題文が模範解答になりますから、
問題文と自分の訳を照らし合わせてみれば良いのです。

答えあわせの際は、
簡体字と繁体字または日本独自の字体などがミックスしてないかを厳しくチェックすること!

書けない漢字や簡体字を知らない字が意外と多く発見されるものです。

出典は以下の通り

H29年 宇沢弘文『自動車の社会費用』
H30年 池田弥三郎『東京の坂』
H31年 本村凌二『競馬の世界史―サラブレッド誕生から 
                21世紀の凱旋門賞まで』

Ⅲ:語彙問題(文章内から出題)

400~500文字の中国語文章があり、
そのなかから並び替えピンイン→漢字、漢字→ピンイン等の設問が3~4個出題されます。

問題文も設問も似ているのですが、年度ごとに多少ちがうため
H29~H31の出典と設問のみ(問題文は著作権がありNG)をそれぞれ載せておきます。

H29 出典:老舍《我这一辈子》

次の(ア)から(エ)は,短編小説の一節を四つの段落に分け、順不同に並べたものである。これらを読んで(A)から(C)の設問に答えなさい。

(A) 上の四つの段落を最も適切な順に並び替え,解答例にしたがい,記号を用いて答えなさい。
(解答例)(ア)→(イ)→(ウ)→(エ)

(B) 下線部の(1)から(4)を日本語に訳しなさい。

(C) 【  】のピンインを漢字(簡体字か繁体字のいずれか)に書き改め,
aからdの(  )にあてはまる最も適切なものを記しなさい。
【 qiú dàng qī fā 】

H30 出典:邓云乡《文化古城旧事》

次の文章は,作者が戦前の北京に住んていた時のことを回想したものである。
(1)から(3)の問いに答えなさい。

(1) 以下のローマ字は,(あ)~(こ)の括弧内に入れるべき漢字のピンインの声調記号を外したものである。これらに相当する漢字をすべて一回ずる使って,(あ)~(こ)の括弧内に入れるべき最も適切な漢字を記しなさい。ただし,同じ記号の箇所には同じ漢字が入るものとする。

ti kou cai zong an guan ze zui dang hai

(2) 以下の語句を適切な順序にならべて,【 a 】の中に入れるべき文を作りなさい。

成了 儿子 因而 我 后来 她 虽然 的 同学

(3) 下線部(b)“拉包月车的”は,戦前の北京の大学教授宅等では,よく雇われていた“佣人”である。どのような“佣人”か。
“拉”,“包”,“月”,“车”一字ずつの意味を踏まえて説明しなさい。

H31 出典:刘心武《山草壮》

次の文章を読んで,1から4の問いに答えなさい。

1. 文章中の(1)から(5)までのピンインを漢字(簡体字か繁体字のいずれか)に書き改めなさい。

2. 下線部(a)から(e)の発音をピンイン(声調符号つき)で書きなさい。

3. 波下線部(ア)から(エ)を日本語に訳しなさい。

4. 以下の語句を適切な順序に並び替えて,【 あ 】に入れるべき文を作りなさい。
( 赚钱 他 打工 治病 早些 也 给母亲 立志 外出 要 )

さらに毎年ピンイン関連の問題も出題されています。

問われる単語も聞いたことがないものが多いでしょう。

ほかの熟語からそれぞれの漢字の音を拾ってくるという感じで解くひとが多いのではないでしょうか。

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策

知らなければできない、というような問題ではないようですね。

あえて受験勉強の過程では触れないような単語を出して、
既知の単語から類推させているようにもおもわれます。

外国語勉強ではすべての単語を覚えるなど不可能ですから、
この類推する力がなければほとんどの文章を読むことができないということになります。

なので、大学はこの類推スキルがあるかどうかをみたいんでしょうね。

Ⅳ:中→日翻訳

次の文章を日本語に訳しなさい。〉という設問です。

200~300程度の中国語の文章を日本語に訳すというもので、文章は小説の一部で、非常に訳しづらいですね。

H30年度のには会話文も含まれていました。

ポイント

いきなり訳し始めるのは得策ではありません。
まずは文章全体に目をとおし、概要を把握する必要があります。

比喩やジョークが含まれていることもあり、この部分をうまく訳せているか、
すなわち文の流れを理解できているかが問われているのでしょう。

訳すときに不自然な日本語になってしまえば、それも減点の対象となる可能性があります。

和訳を自分で読み返し、不自然な表現はないかチェックしましょう。

東京大学入試〈中国語〉傾向と対策

意味がとれず、訳せないものはじぶんで文をでっちあげてください。
テキトーに訳すのです。これも重要!

なにも書かなければ0点です。空欄だけは避けましょう。

Ⅳ:中→日翻訳の対策

これも中国語検定やHSKの過去問の中国語文章を和訳して、
模範解答の日本語訳と照らしあわせて練習するのがいいでしょう。

読んで理解することと、訳すことはちがう部分もあるためしっかり練習しておきましょう。

出典は以下の通り。

H29 莫言《筑路》
H30 茅盾《车中一瞥》
H31 古华《芙蓉镇》

『芙蓉镇』は映画化もされています。

文化大革命時代の様子やそのなかで恋におちる男女の様子が描かれたもので、当時の生活の壮絶さがわかります。

YouTubeに前編があったので載せておきます。

ちなみに主演の男女は実際に恋人同士になったのですよ。

結局わかれましたが…。

Ⅴ:並べ替え作文

例にならって,aからeの【  】の語を並べ替え,さらに一語(一文字の語に限る)を加えて,日本語の意味に合う適切な文を作りなさい。〉という設問です。


H31年度は少し違い
例にならって,1から5の【  】内の語を並べ替え,さらに自分で一文字を加え,その文字を文中で必ず二度使って,日本語の意味に合う適切な文を作りなさい。なお,必要に応じて文中に読点(,)を用いること。〉となっていました。

毎年[例]が載せられているので、それを紹介しますね。

H29 [例]私たちもみんな忙しくありません。【 忙 我们 不 也 】

   [解答]我们也都不忙。(“都”が加えた語)

H30 [例]はやく銃をすてろ。【 放 抢 你 把 快 】

   [解答]你快把抢放下。(“下”が加えた一字の補語)

H31 [例]彼はうれしくてたまらない。【 高兴 了 不 他 】
 
   [解答]他高兴得不得了。(“得”が加えた文字)

例であるため、実際のの設問よりははるかに単純化されています。

設問は日本語も直訳しづらいもので、それを与えられた語のみで
さらに一語加えるとなると難易度が増します。

Ⅴ:並べ替え作文の対策

中国語検定やHSKではこういった問題は出題されないため、
この問題に特化した対策はしにくいでしょう。

中↔日訳の対策が間接的に役に立ってきますから心配することはありません。

ポイント

この問題は一見得点源に見えそうですが、対策できない点から考えて、
試験当日の運に任せるのが良いかもしれません。配点もそれ程高くないと思われます。

まとめ

以上が東京大学入試の〈中国語〉でした。

問題は全部で大問5個でした。

Ⅰ:要約問題(中国語を読み、日本語で要約)
Ⅱ:日→中翻訳
Ⅲ:語彙問題(文章内から出題)
Ⅳ:中→日翻訳
Ⅴ:並べ替え作文

文章の難易度もたかく、たくさん文章を読んできたひとでないと6割得点するのも困難だと思われます。

共通テストは〈英語〉より〈中国語〉のほうが時間的コスパがよく、
8割ちかく得点しやすいですが2次試験はそうではありません。
>>【傾向と対策】共通テスト《中国語》英語で受験するより簡単に8割とれる!動画つき

できるだけたくさん読むようにしましょう。

シャドーイングという方法もおすすめです!

ほかにも各大学の中国語入試対策を紹介しているのでぜひ見てみてください!

最後までありがとうございました。
リクエストや質問などコメントお待ちしてまーす!

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