こんにちは!ちゃいなサプリのYukiです。
中国ビジネス情報誌『销售与市场』第718期に紹介された記事から「営業マンの教育のしかた」についてのQ&Aを紹介します。
前回ご紹介した「できる営業マン」の共通点を中国ビジネス誌が暴露!ベンチャー企業の営業マンはここが違う!の続編という感じですね。
ではさっそく見ていきましょう。
どのように新人営業マンを研修していけばいいか?
Q:陳先生、前回のQ&A(「できる営業マン」の共通点を中国ビジネス誌が暴露!ベンチャー企業の営業マンはここが違う!)を見ました。そこでは「3つの態度」と「3つの方法」が紹介されていましたね。すごく有益な情報でした。
そして、今日はそれに関連した質問です。
我々の会社はSaaSというソフトウェアの営業ですでに数々の業界に進出してきました。
市場の競争は激しく、営業マンの入れ替わりも頻繁で、新人もベテランも一緒に使っている感じです。
質問は、新人営業マンの研修のことです。
どのように育てれば新人でも即戦力のある人材にできるのでしょうか?
という質問がありました。前回の記事と関連していますので、まだチェックしていない方はあわせて読んでみてくださいね。
では以下でこの質問に対する経験豊富なコンサルタントの回答を見ていきましょう。
営業マンへの研修の効果
新人を研修しないとかその効果がないとなるとそれは銃を使えない新兵と同じなのです。戦場に送り込まれればすぐに打たれてしまうのです。
そのため効果的な研修が必要となるわけですが、いったいどのようにその効果を見ればよいのでしょうか?
それには短期・中期・長期的にみていく必要があります。
短期:短期的に効果を見るには営業マンからのフィードバックをチェックします。
中期:中期的には業績の変化を見るのが有効です。
長期:長期的には教えたテクニックや方法論が業務システムの中に組み込めているかどうか、そして会社の方針や標準に合っているかどうかを見ます。
教育の効果をみる方法はわかりました。
では具体的な内容を以下見ていきましょう。
良い営業マンが育たない3つの理由
このコンサルタントが今まで一線で活躍する営業マンたちにインタビューをしてきた経験によると、多くが後輩営業マンたちへの研修に関する考えが曖昧であったり混乱しているものだったと言います。
特にベンチャー企業では教育に時間をかけすぎないように注意するばかりで、効果があるかどうかは二の次だったのです。その原因は3つに集中していると言います。
問題①
新人への研修が試用期間と一緒になってしまい、教育期間を短縮させようと考えること。
問題②
新人営業マンの研修と新入社員の研修を一緒にしてしまい、教育内容が「営業」に集中できていないこと。
問題③
授業形式で話を聞くだけなど研修内容が簡素化していること。
これらの問題は1〜2社が抱えている問題ではなく、多くの会社に存在している普遍的なものなのです。
ではどのようにすれば目的が明確で内容が充実した効果のある研修ができるのでしょうか?
それには3つのステップを踏む必要があるのです。
それは「知る」「できるようにする」「チェックする」の3つです。
では1つ1つ見ていきましょう。
ステップ1:「知る」
営業マンとして営業をするには、その会社の基本的な情報はすべて把握しておく必要があります。
どんなに経験豊富であったとしても、その会社に来たばかりなら、そこでは新人ですからやはり研修において必要な情報を教えなければならないのです。
知っておくべきことは大きく分けて5つあります。
①商品知識 ②業務規則 ③営業政策 ④提供するサービス ⑤その他のルールとコンセプト
そしてこれらはすべての営業マンが同じように認知しておく必要があります。
営業マンによって解釈がちがっていたりしてはいけないのです。
また、これらはどのような階級の営業マンであっても熟知しておくべき基本的知識になります。
商品や業界、会社にうとい営業マンは少なくありません。
これらを熟知していることは、戦場に出たときにしっかりと銃を手にしていることと同じなのです。部隊は同じ規律があり、同じ策略を持っていて初めてまとまりができるのです。
「知る」ための研修方法
これらの情報を新人営業マンに知ってもらうための研修は複雑ではありません。これは授業形式で行うのが中心になります。
「これは何か?」
「会社は実際にはどのようにしているか?」
「具体的にはどのような規則があるか?」
などを明確に説明すればよいのです。もちろん、その前提として会社側がこれらの情報を整理してまとめておく必要があります。
統一した規範なしに、思いついたことを話していては研修を受ける方も混乱しますし、それぞれの理解もバラバラになってしまいます。
ステップ2:「できるようにする」
これは新人営業マンの研修で最も重要で、キーになる部分です。そしてこれは営業マンが把握しておかなければならないテクニックなのです。
これらは「過去のことができる」から「今のことができる」に前進するための能力であるのです。
研修のときにこれらがしっかりマスターできていないと、いざ実際に営業を始めたとしても結果が出せずに終わってしまうのです。
「聞いたことはあるし、見たこともある。研修を受けたこともあるけど自分で実際にどのようにやるのか考えてみたことはない。研修で直接指導してもらわなかった。」
こうならないための研修方法は2つあると言います。
1・問題を予測してその解決法を訓練する方法
先に営業時によくぶつかる問題を予測し、それを解決するという方向で訓練していくという方法です。
「我社の重要顧客と6種類の問題とその処理テクニック」
「営業においてよくぶつかる問題点とその解決方法」
「新顧客との契約においての注意事項」
などこういったテーマで研修をするのです。新人営業マンが実践に出たときに最初の1週間でこういった問題にぶつかる可能性もあります。
そのときに解決策を知っているかいないかでは、心理的にも大きなちがいを生むのです。
2・シチュエーションに合わせて訓練する方法
顧客・中間業者・会社内の人間とそれぞれ付き合うときにはそれぞれ異なった能力が要求されます。
例えば顧客とお付き合いする際は、新規顧客開拓の能力や問題解決能力、クレームの対応などが挙げられます。
このようにそれぞれのシチュエーションに合わせて訓練していくのです。
優秀な営業マンは教わったことをさらに進化させることができます。
こうして会社に蓄積されるノウハウや経験が豊富になっていくのです。
ステップ3:チェックする
研修をした後は新人営業マンがどれくらいマスターしたかをチェックすることは必須です。
銃を手にしたものの、それを上手に扱えるだけのテクニックはあるのか?打つ勇気はあるのか?どれくらい正確に打てるか?などをすべて知っておく必要があります。
こういったことをチェックせずに戦場に送り込むことは天国に送り込むことに等しいと言います。
チェックする方法も3つあります。
それぞれくわしく見ていきましょう。
①実演
実際にシチュエーションを作り出し、模擬的に演じてみる方法です。理解したつもりになっていたことを浮き彫りにしたり、自分の技術にさらに磨きをかけたりすることができます。
仲間の実演を見て、学べることもありますし、お互いにアドバイスし合うこともできます。
②実践
これは独立した任務を実際に任せるという方法です。チームを作って任せてもいいですし、一人にまかせてもいいですが、完了する必要がある任務でなければなりません。
- 10人の顧客にインタビューして潜在的な需要を探る
- 3日間支店で実習して、顧客管理に関して合理的で価値のあるアドバイスをする
- 2〜3日の電話営業やカスタマーサービスを体験する
このような実践を通して、学んだことを活かせるか、自分で判断できるかをチェックするわけです。
③先輩営業マンと共同作業する
実際に協力関係になってみることで、新人営業マンはどのくらい処理能力が身についたのか、成熟度はどのくらいかを見ることができるのです。
この方法は時間がかかりますが、効果は大きいです。責任感も大きい分、学べることも多いのです。
このように「知る」「できるようにする」「チェックする」の3つのポイントを実行してトレーニングすることができる営業マンを育成する必須条件なのです。
営業マンとして活躍したいと考えている人は、まずは営業職に飛び込むことです。
実践を通して学んでいくことが重要だとコンサルタントも言っていますね。
営業マン転職は日本で有名なサイトはここです。
今回の内容については以下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください^^
★中国語勉強中の方へ
「ちゃいなサプリ」のYouTubeでも中国語文法を1から解説しています。
無料ですのでぜひチェックしてね!
以上です。ありがとうございました。
★本サイトで使用しているVPN
使用しているVPNはこれです。
(中国では海外のサイトにアクセスするときにVPNというものが必要です。本記事も中国から執筆しています。)
コメント