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バーチャルアイドルの時代到来!世界で2次元〜2.5次元のバーチャルヒューマンたちがインフルエンサーとして活躍している!

こんにちは!ちゃいなサプリのYuki(@YukiHiroi)です。

中国ビジネス情報誌『销售与市场』第714期に紹介された記事から紹介します。

アイドルや芸能人たちが商品のイメージキャラクターになることは多いですが、スキャンダルなどがあったりしてCMが放送中止になったり、違約金が発生したりということをよく聞きますよね。

ではここで問題!
Q:芸能人のように有名で、人気があって、スキャンダルもファンを悲しませるようなこともないアイドルは何でしょう?

A:2次元のキャラクター(バーチャルアイドル)

2次元のキャラクターたちはスキャンダルもなければ、年をとって引退するなどということがないのが普通ですよね。そんな理由もあって、今中国では2次元がビジネス上でも注目されているのです。

以下くわしくみていきましょう。

動画版もあわせてご覧ください↓

2次元キャラクターのKOL

中国ではKOL(Key Opinion Leader)と呼ばれる、その商品にくわしい有名人がライブやCMなどで商品を紹介するというKOLマーケティングがよく使われます。
中国のマーケティング手法KOLとは?中国ブランドのマーケティング手法を一挙公開

しかし、こういったKOLのインフルエンサー(影響力のある人)たちもスキャンダルやら何やらで干された場合(中国ではよくある。当局を批判するような発言をしたり、もしくは影響力をもちすぎたりした場合も)起用した広告やらはすべて削除しなければなりませんから、そうなるとリスクが大きいわけです。

そこで今注目されているのは2次元のキャラクターです。2次元ならスキャンダルもなく、3次元に比べてリスクが低いと言えるでしょう。

あのスティーブ・ジョブズが絶賛したと言われるアメリカのミルク企業のCMでもピカチュウやマリオを起用しました。
スティーブ・ジョブズも大絶賛の心理テクニック!「フット・イン・ザ・ドア」とは?30日お試しセットの謎が解けます

このように言う人もいます。
3次元のアイドルの時代は終わった。これからのブランドを担うのはバーチャルアイドルなのだ。

このバーチャルアイドル(中国語では虚拟偶像:xū nǐ ǒu xiàng)はどのように誕生して、そして本当にブランドの未来を担うことができるのか、以下くわしく見ていきましょう。

2次元文化の流行

2次元という概念は日本から生まれ、「架空」「仮想」という意味で現実から離れた世界へのあこがれであり、人間が幻想するもうひとつの美しい世界だと筆者は言っています。

2次元の流行は、経済にも人々の精神などさまざまな領域に影響を与えるようになりました。さらにアニメなどのキャラクターがアイドル化したりもしています。

バーチャルアイドルの誕生

2007年にバーチャル歌手の「初音ミク」が誕生しました。

2010年にはバーチャル・シンガーである初音ミクのコンサートも行われたのです。3Dで投影された初音ミクに5,000人の少年少女たちが熱狂したといいます。

初音ミクの人気は日本だけにとどまらず、アメリカとシンガポールを皮切りに世界中で数十ものコンサートが開かれました。今では億を超えるファンが世界中にいます。

さらにルイヴィトンが初音ミクの衣装を設計したりもしているのです。

ヘアケアブランドであるLUXもCMに初音ミクを起用し、スカーレット・ヨハンソンとの共演も果たしました。

中国のバーチャルアイドル「AYAYI」

2021年7月5日に中国のバーチャルアイドル「AYAYI」が誕生しました。

まるで本物の人間のようなルックスの彼女は、SNSの小红书:xiǎo hóng shūに登場してから、
約1ヶ月で10万人以上のファンを獲得しました。

さらにフランスの香水ブランド「ゲラン」やルイヴィトンなどとのコラボもしたり、ディズニーのイベントに呼ばれたりもしています。

バーチャルアイドルの市場規模

2020年の中国におけるバーチャルアイドルの市場規模は34.6億元(614億円)で、
2021年には62.2億元(1,104億円)にのぼると予測されています。

また、関連グッズなどの市場規模は2020年で645.6億元(1兆1,460億円)で、
2021年の予測は1074.9億元(1兆9,000億円)とされています。

2019年虚拟偶像观察报告:xū nǐ ǒu xiàng guān chá bào gào〉というバーチャルアイドル関連の報告書によると中国全国に約4億人のファンがいて、その主体となっているのがアニメのファンZ世代(1995年以降生まれ)です。

そしてこの世代は消費の主力となってきていますから、今後市場はますます拡大していくと予測されています。
中国のトレンドを作って、ビジネスのあり方を変えているのは若者でしたね。
2021年の中国の若者―寝そべり主義?躺平主義?中国ビジネスのキーワードは「若者」

中国の動画サイトビリビリでは毎月4,000以上ものバーチャルアイドルによるライブ(Vチューブ)が開かれています。
ライブで商品を販売するスタイルは中国では人気ですが、それもバーチャルアイドルが紹介すれば、有名KOL(商品にくわしいインフルエンサー)よりも注目を集めます。
KOLについては→【KOLマーケティング】中国ブランドのマーケティング手法を一挙公開

洛天依:luò tiān yī

洛天依:luò tiān yīというバーチャルアイドルが今人気で、彼女がライブ配信をすればすぐに300万人もの視聴者が集まり、そのうち200万人がコメントやいいねなどでアクティブな交流をするといいます。

また彼女のコンサートも人気で、チケットは480〜1480元(8,500〜2万6,000円)にまで上がっています。
あの有名な歌手ジェイ・チョウ(周杰伦:zhōu jié lún)ですら500〜2000元(8,800〜35,000円)なのです。

Ling(翎:líng)

Ling(翎:líng)というバーチャルアイドルは2020年5月に登場して、ウェイボー(微博:wēi bó)ではすでに8万人以上のファンがいます。

テレビ番組や雑誌などにも登場して、さらにテスラの広告にまで起用されました。
1年間の市場価値は10億元(170億円)以上といわれています。

また以下で紹介するコスメブランドのイメージキャラクターも務めているのです。

バーチャルアイドルがイメージキャラクターに

中国のコスメブランド“花西子:huā xī zǐ”はバーチャルアイドルのLing(翎:líng)をイメージキャラクターに起用して話題を呼びました。

コスメブランドのマーケティング方法については、以下の記事を読んでみてくださいね。中国コスメブランドは日本でも人気があって、プレゼントなどにも選ばれているそうですよ。
SNSマーケティングで大ヒット!中国のコスメブランド(花西子・完美日記・自然堂)が大人気

さらに同じくグッチ(GUCCI)の口紅の中国版CMにもバーチャルアイドルが起用されました。
セリフは「しっとりしてかさかさにならない。やさしい珊瑚色でほんのりストロベリーの感じ。」

しかし、これには反発が起こりました。

服とかのイメージキャラクターならまだわかるけど、化粧品とかスキンケア用品はおかしいでしょ。
バーチャルなのに口紅の感触がわかるわけない。

などとバーチャルアイドルを起用したことが逆効果になってしまいました。バーチャルですから、口紅のしっとり感がわかるわけないですよね。
この点ではやはり本物の人間にはかないということですね。
このように想定に反して失敗を招くことを中国語では”翻车:fān chē”と言います。車が転覆するという意味です。

ちなみに、以前紹介した炭酸飲料水が桃の原産地を日本の福島県としたことから”翻车:fān chē”した例があります。この記事も興味深いのでぜひチェックしてみてくださいね!
中国のマーケティング失敗例―「偽日本風マーケティング」とは?「日本」はリスクにもなりうる

日本のImma

みなさんImmaという“バーチャルヒューマン”をご存知でしょうか?
これは日本のバーチャルアイドルで、リアルすぎると話題になりました。

Imma

日本のCMなどにも起用されています。SK-IIのCMでは綾瀬はるかと共演しました。さらにそのCMには窦靖童:dòu jìng tóngという歌手も登場します。この人は、あの有名なアジアの歌姫と呼ばれる王菲:wáng fēi(フェイ・ウォン)の娘なのです。

王菲:wáng fēi(フェイ・ウォン)はファイナルファンタジーの主題歌を歌って日本でも有名になりました。また映画『恋する惑星』では女優としても出演し、主題歌も歌っています。


アメリカのミケイラ

アメリカにはミケイラ・スーサ(Miquela Sousa)という名前のバーチャルヒューマンがいます。

彼女は歌手としても活動していて、さらにSNSでは性的マイノリティー支援や銃規制強化に関する社会的発言もしています。

彼女のYouTubeには27万以上のフォロアーがいます。

このように消費や行動に影響を与えるバーチャルヒューマンを「バーチャルインフルエンサー」と呼びます。

バーチャルインフルエンサーの未来

このようにバーチャルインフルエンサーたちは消費の主力層であるZ世代(1995年以降生まれ)の好みに合い、年齢制限もなく、給料も労働法などの法的拘束からも自由であるため、本物の人間を使うよりも企業にとってはリスクも負担も小さいのです。

将来的には技術も発達していき、バーチャルヒューマンの制作コストも低下し、より短時間でできるようになるでしょう。そして、インフルエンサーになったり、スターが次々に誕生したりするようになるかもしれません。

制作過程で人員も必要になりますから、新たな領域の雇用が盛んになることもあるでしょう。

バーチャルヒューマンができること

バーチャルヒューマンたちが担えることは具体的にどのようなものがあるかみてみましょう。

1・イメージキャラクター
2・KOL
3・ライバー
4・広告やCM
5・フランチャイズ経営
6・グッズ販売やコラボ
7・顧客やファンたちとの交流

このようなことがバーチャルヒューマンたちもできるのです。
またある調査ではSNS上では本物の人間はバーチャルアイドルの4倍投稿しなければ、バーチャルアイドルと同じファン数は獲得できないそうです。
商品を販売するインフルエンサー(KOL)のバーチャルインフルエンサーの参与度は人間のインフルエンサーの3倍という結果も出ています。

このように考えるとバーチャルの方が、メリットも効果も大きいですね。いずれ、人間が商品を販売したりスターとして活躍していく時代も終わりを告げるのかもしれません。

バーチャルアイドルを吹き替えして、声だけでお仕事するという声優のようなアルバイトもあります。
VTuberになりたい方におすすめ【emifull】
こういったお仕事も今後増えていくかもしれませんね。

おすすめ書籍

バーチャルヒューマン関連の書籍は数も多くなく、最新情報などは雑誌での特集が一番いいでしょうね。以下3冊あげておきます。

CGWORLD (シージーワールド) 2020年 11月号 vol.267 (特集:バーチャルヒューマン・エッセンシャルズ、ニュースタンダード 特化型ツールの現在地)

自在化身体論 ―超感覚・超身体・変身・分身・合体が織りなす人類の未来

CGWORLD (シージーワールド) 2019年 07月号 vol.251 (特集:デジタルヒューマン&バーチャルスタジオ、世界観を表現するデジタルアート)

最後までご覧くださりありがとうございました!
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