こんにちは!ちゃいなサプリのYukiです。
中国ビジネス情報誌『销售与市场』第714期に紹介された記事から紹介します。
書籍やネット上で紹介されている営業経験や人事管理のアプリなどはどれも大企業もしくは中小企業向けのものばかりで、ベンチャー企業や新しくできたブランド向けのものは少ないのが現状です。
しかし、直面する問題が一番多いのがこうしたベンチャー企業や新しくできたブランドなのです。
本誌ではQ&Aの形式でコンサルタントの回答が載せられていたので、それをご紹介していきたいと思います。
Q: 私たちは創業3年目で「ホームオートメーション」と呼ばれる住宅の自動化を行う機器を作っている会社です。
困っているのは、営業部に人が来ないことです。来たとしても離職率が高いのです。
少しプレッシャーをかければやめてしまいます。
新たに人を探すというのもなかなか…。人をうまく見極められないというのもありますし、近距離でしっかり観察するにしてもその時間がないのが現状です。
―張さん(浙江省にある某ホームオートメーション企業のゼネラルマネージャー)
この質問に答えるのは数多くの有名企業およびベンチャー企業を担当してきたコンサルタントの陈宁:chén níngさん。
動画版もあわせてどうぞ↓
ベンチャー企業流「人の集め方」
まず、ベンチャー企業と大手企業とでは人の招聘の仕方も大きく違っています。
大手は常に人手を確保できている状態であるのに対し、ベンチャー企業はいつでも人が足りないという状態であることがほとんどです。
大手は時間があるため、時間をかけて人を集め、じっくり教育して、ゆっくりと淘汰していくという感じですよね。
しかしベンチャー企業はそうはいかず、時間もなく予算も少ないため、教育にかける時間もほとんどなく、即戦力を求めるのです。
優秀な営業マンは以下の3点の主要な特徴をもっているといいます。
以下、くわしく見ていきましょう。
1・ゴールの方向を分解する
A・B・Cの3人の面接をするとしましょう。聞く質問は同じで
「あなたがダイエットをするとします。90kgから75kgまで15kg体重を落とすと考えて、あなたならどのような計画を立てますか?」
3人の回答をそれぞれ見てみましょう。
Aさんの場合
「私は自分への要求が高い方ですので、毎月5kg痩せるようにして、3ヶ月で目標を達成させます。」
聞いた感じではいい回答のようですね。
Bさんの場合
「私は常に困難なことを最初にやってしまい、そのあと比較的容易なことにとりかかるようにしています。
なので、今回の場合ですと、まず1ヶ月目に7.5kg体重を減らして、2ヶ月目に5kg、そして3ヶ月目に2.5kgのダイエットを計画し、4ヶ月目を固定期間と位置づけて、体重をキープできるようにします。
この計画で目標は達成できるはずです。」
Aさんより綿密な計画のようですね。
Cさんの場合
「15kg痩せるとなると飲食・運動・ワークバランスの大きく3方面から変えていきます。
1週間・1ヶ月ごとに減らせる体重の予測を立て、3ヶ月での目標達成を目指します。
また、毎週の状況の変化などから微調整を行っていき、目標の1週間前にはゴールにたどり着けることを目指します。」
この3人のなかで誰が一番綿密な計画を立てられていると思いますか?
もちろんCさんですよね。
(Aさんが健康的な細マッチョでCさんがメタボ体型だったら面白いですが…。)
ゴールを達成させられる人の特徴
ゴールを達成させられる人は次の2つの特徴を備えているといいます。
①常にゴールを意識している
②ゴールを分解してその方法を探す
AさんとBさんの一番の問題点は、
数字的な目標はあっても行動面の目標がないことと
時間を分解したけれど、行動は分解できていないことなのです。
また、ゴールを達成させられる人は以下の3点を実行できる人でもあります。
①数字的データを基準にする
②途中経過をみて方向を調整する
③小さなゴールを決める
このようにして効率よくゴールに近づいていくのです。
2・困難やストレスに耐える強さ
チームを作って任務やゴールを分配したときに、どのようにするかはっきり決まっていない段階からすでに嫌そうな表情をしていじけているような態度を取る人ややる気がなさそうだったりする人もいます。
さらには辞職を申し出る人も少なくないといいます。
営業がうまくいっている時には水を得た魚のように生き生きとしているのですが、市場が不利になったり、顧客とのコミュニケーションがスムーズにいかなかった時、大きく失望して自信をなくしてしまいます。
積極的にその解決策を探すのではなく、やけくそになってしまう人もいます。
他には、上司や同僚に自分の計画を指摘されたりすると、
「自分は理解されてないんだ。」
「誰も認めてくれない。」
などといじけてしまう人もいます。
営業というのは特殊兵のようなもので、特にベンチャー企業では資源も経験も足りないながら、走り回って顧客との信頼を築き、会社の収入を発生させるという任務を背負わなければなりません。
ライバルたちとの真っ向勝負で、試行錯誤を繰り返しながら有限である会社の資源と自分の無限の能力を生かして不可能にも見えるノルマを達成させるよう要求されるのです。
そのため、企業はどんな困難にも耐え、理不尽やストレスにも負けない強い社員を求めているのです。
では、どのように判断すればいいのでしょうか?
ふさわしい営業マンの見つけ方
まず最初にその人が今までどの業界に従事してきたかを見ましょう。
例えば、金融・IT・消費プロダクト・家電・通信など競争の激しい業界にいた人はペースが速く、プレッシャーの強い環境に適応しやすいと言います。
次に、その人自身の業務経験を見ます。
たとえば、
「3年以上の外地赴任経験がある」
「支店や支部の管理を任されたことがある」
この他トラブルを解決した経験やマーケットや顧客の問題解決経験なども参考になります。
もし、その人が大学生なら
「2年以上続けてきたこと」や「今までで一番大きかったストレス」などを聞いても良いでしょう。
3・マーケットの変化に素早く反応する
ベンチャー企業は参考にできる過去に蓄積された経験やデータも少ないですが、独立した迅速な判断を求められることが往々にしてあります。
判断や行動の根拠として、もちろん上司の指導や会社にあるデータを元にしても良いですが、いちばん重要なのはマーケットの変化に対する敏感度です。
これはビジネスチャンスをつかむ能力でもあるのです。
周りの変化に反応することなく自分のペースでやる営業は”佛系营销:fó xì yíng xiāo”(仏系営業)と呼ばれます。
「仏系」とは「あるがままを受け入れて、自分から積極的に変えようとはしない」という感じの意味です。2014年に日本で流行った言葉で、これが中国でも使われるようになりました。
仏系営業マンが多いと、それはリスクだといいます。暗い夜道を盲人が歩くようなものだと。
ビジネスチャンスが来たら積極的に行動しようという意志とその能力が不可欠なのです。
上記の3つの観点が良い営業マンを見極めるポイントになるのです。
また、営業マン自身もこのポイントに注意していれば営業成績が上がるのだと筆者は言っています。
またコミュニケーション能力はトレーニングによって身につくとされています。日本ではコミュニケーション能力を専門的に鍛えてくれるスクールもあります。
気になる方はチェックして見てください。
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できる営業マンを育成するための研修プログラムはこの3つ!業績UPの秘訣は〇〇!
ここでは具体的にどのような知識が「できる営業マン」に求められているのかが述べられています。ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね!
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以上です。ありがとうございました。
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