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これからの中国経済と金融の発展の10トレンド!2021〜2025年までの「五カ年計画」を完全解説!

こんにちは!ちゃいなサプリのYukiです。

中国ビジネス情報誌『商界』第686期に紹介された記事から紹介します。

十四五計画は、中国語では
中华人民共和国国民经济和社会发展第十四个五年规划和2035年远景目标纲要:zhōng huá rén mín gòng hé guó guó mín jīng jì hé shè huì fā zhǎn dì shí sì gè wǔ nián guī huà hé 2035nián yuǎn jǐng mù biāo gāng yào》
(略称、“十四五”规划:“shí sì wǔ ”guī huà)と言います。

第14次五カ年計画で(2021~2025年)と2035年までの長期目標についての政策であります。今後の中国の経済と金融の発展に関わる10項目が本誌で紹介されました。

それらの1つ1つの項目でさらに深堀りしたい人のために参考になる書籍を1冊ずつ紹介します。これだけ勉強を積めば中国の経済について大学に1年通ったくらいの知識はつくことでしょう。

動画版もあわせて見ると効果バツグン!↓↓

ではひとつずつ見ていきます。

①科学技術と産業がグレードアップ!
「新メイドインチャイナ」が次のステップへ

科学技術の革新がこれから先の中国の発展において重要であることは言うまでもないと筆者は言います。

そしてこの「十四五計画」の中にははっきりと「研究開発にかける経費を毎年7%ずつUPさせる」と明記されているのです。

中国では技術の革新もすさまじいものがありますよね。
身近なものではSNSでしょう。これはマーケティングでも使われていて、先日も紹介しましたね。
【中国のWebマーケティング】中国ビジネスでマーケティングに使われるSNSは〇〇!”两微一抖一手一书”(全部で5個あります。)以下、くわしく解説

さらにはファーウェイ(华为:huá wéi)などは5Gの先導者とも言われています。
ファーウェイなどのIT会社が採用しているビジネス手法も紹介しましたね。
中国ビジネスで流行りの「OKR」ってなに?これを機にOKRについて学ぼう【ビジネスパーソン必見】

三高一强?

産業がグレードアップしてきたことに伴って「新メイドインチャイナ」もグレードアップしています。

そしてそれはこう表現されます“三高一强:sān gāo yī qiáng”

これは次の言葉の頭文字をとったものです。

  • 高附加值:gāo fù jiā zhí(高い付加価値)
  • 高技术含量:gāo jì shù hán liàng(高い割合でのハイテク使用)
  • 高质量:gāo zhì liàng(ハイクオリティー)
  • 强品牌:qiáng pǐn pái(強いブランド)

このように認知度を高める中国ブランド、以前紹介した中国ブランドの炭酸飲料や中国コスメの記事もまだ読んでいない方はぜひ!

【0糖類・0脂肪・0カロリー】新しいスパークリングウォーター『元気森林』中国のトップブランドに迫る!コーラよりおいしいと評判!

中国初の化粧品がブーム!人気の中国コスメブランド(花西子・完美日記・自然堂)高まる「中国ブランド」の存在感。SNSマーケティングで大勝利!

一言

メイドインチャイナが高級品になる日もくるかもしれません。中国国内では中国ブランドはどんどん普及しています。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:中国、科学技術覇権への野望-宇宙・原発・ファーウェイ (中公新書ラクレ)

②消費とサービスの占める割合が増加!内需UP!

今回の五か年計画(2021〜2025年)の期間内に中国は「世界最大の単一消費市場」になり得ると予測されていると言います。

消費とサービスが経済に占める割合が増加していて、同時に内需も拡大しています。

さらに「衣食住+交通・健康・娯楽」の消費と技術の応用により、
より快適に、より便利に、より清潔に、より美しく、より健康に>なるように一歩前進して「細分化」を進めていくという目標が掲げられています。

一言

今でも中国はかなり便利です。買い物もすべて配達してくれますし、タクシーもスマホひとつですぐ来てくれます。タオバオがあれば買えないものはないです。
中国で生活しやすくする5個のポイント!これができれば中国で快適に暮らせます

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:チャイナ・ウェイ――中国ビジネスリーダーの経営スタイル

③産業のデジタル化加速中!中国のデジタル経済が世界の重要な一極に

2020年のコロナ禍により、世界中のデジタル化が進みました。
五カ年計画ではこのデジタル化を加速させて、「デジタルチャイナ」の建設を目指し、単独で最初の1ページを築き上げると掲げています。

同時にその核心である技術において、まだ至らぬところがあるという短所があるとし、内需の力を借りて、中国は世界のデジタル経済の重要な一極を成すとしています。

一言

デジタル方面では中国はかなりの発展を遂げたとよく言われます。

街のいたる所に設置されている監視カメラも精度が高く、私の知り合いは信号無視をしたということで罰金の通知がすぐに来ました。おそらく信号機に設置されていたカメラで特定されたのでしょう。

中国の「今」は日本の「未来」と言われる所以もこういった科学技術の方面にあるのかも知れませんね。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:アフターデジタル2 UXと自由

④輸出→昇格!輸入→降格…

産業がアップグレードしていて、貿易業に関しても中国は世界においてシェアを拡大する余地がまだあるとしています。

中国から海外へ輸出されるものの付加価値が高い商品の割合はどんどん増えていると言います。

たとえばストローを例に取ると、環境保護が叫ばれている中、デンプンで作ったストローを輸出するようになったりしました。
中国ビジネス注目の人物:ストロー業界の王,楼仲平。どん底からはい上がる方法

しかし同時に、輸入されるものの中では初级产品:chū jí chǎn pǐn(付加価値の低いものや加工されていないものや、粗加工の原料もしくは農産物)の割合が増えています。

一言

上にも紹介したように中国ブランドはグレードアップしています。昔のように安かろう悪かろうというものは少なくなって来ていて、品質の面でも日本を上回りそうです。

こういった傾向は正確につかんでこそ先が見通せるというものですね。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:世界最速ビジネスモデル 中国スタートアップ図鑑

⑤「ブランド化」「グローバル化」「トップ企業化」の傾向が加速

国民の収入が増加するにつれて、「ブランド化」や「中国ブランドの海外進出」が始まっていて、それは1970年中後期の日本の当時の傾向に似ていると言います。

ハイクオリティーで発展を続けるために、研究開発に投下する資金も増加させる必要があり、環境保護や金融資源利用などの必要性が各企業の「トップ化」の強化を促進させている傾向があると筆者は言います。

一言

1970年と見栄を張らずにはっきりと記載してるところを見ると本気度が伺えますね。中国からも大企業が多く生まれてきそうです。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:中国のCASE革命 2035年のモビリティ未来図 (日本経済新聞出版)

⑥高齢化加速

世界では長年、収入とその富の分配問題に悩まされてきていますが、中国も同じような問題に直面し、挑戦するときが来たと言います。さらに追い打ちをかけるように高齢化も加わりました。

「十四五計画」会議ではこの問題はかなり問題視されたようです。

一言

労働人口の減少とGDP成長の低下は切り離せない関係にあると言われています。三人っ子政策が出された背景もここにあるのです。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:中国経済入門—高度成長の終焉と安定成長への途

⑦金融資産への投資後押し

「十四五計画」では直接は触れられていないが、中国の発展状況からみて、国民は資産を金融資産に傾けていく可能性があると言っています。

金融資産の中でもミドル〜ハイリスクなもので、徐々に世界の金融資産に範囲を広げていくだろうと。そしてそれは多方面で多くの影響をもたらすことになるとも語っています。

不動産投資をする人には悲報かもしれませんが、今では不動産バブルは崩壊したともささやかれています。
【中国バブル崩壊?】不動産価格が暴落中!それを裏付ける5つの理由が中国情報誌で紹介されました

一言

日本より平均的な金融リテラシーは高いかも知れませんね。

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:現代中国ゼミナール: 東大駒場連続講義

⑧「商品」の大循環から「資本」の大循環へ

資本市場を開放して以来、近年すでに大きな進展を遂げてきました。
この先5年において、中国はさらなる資本の進出を目指すと語っています。

中国は世界から「商品」の大循環から「資本」大循環を生み出す国へと進化するのです。

一言

一帯一路やアフリカとの協定(チャイナフリカという)ですでに資本の大循環を起こす準備はできていますね。これからは中国なしでは経済も成り立たなくなるのでしょうか?

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:3つの切り口からつかむ図解中国経済

⑨環境への配慮を強化

環境への配慮は以前にも増して、今回の五カ年計画では明確に重要度を増しました。

産業の発展で環境を犠牲にしないよう、高品質な発展を維持していくとしています。中長期の影響を見越して計画が行われていくようです。

一言

中国は環境の問題にあまり取り組んでいるイメージはありませんでしたが、やはり輸出する側としては海外のトレンドに従う必要があるのでしょう。

ストローもデンプンで作るというのも先日紹介しましたね!

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:チャイナ・イノベーション2 中国のデジタル強国戦略

⑩各方面の「安全性」強化

治安だけでなく食品安全性やエネルギー、金融などの領域でのセキュリティー、健康や健全な社会維持のシステムなどについて計画がアップグレードしたと言っています。

さらに国防方面での安全もあったとのことです。

一言

治安に関して中国に住んで10年以上ですが、個人的に中国はかなり安全だと思います。

日本ではヤンキーや暴走族、あおり運転や客引き、ぼったくりバー、詐欺などが身近に存在する感じがありますが、こちらでは見たことないです。もちろんいないことはないですが、処罰されるのも早いですから…

では以下におすすめ参考書籍を紹介します:清華大生が見た 最先端社会、中国のリアル

これからは中国の理解なしには世界を理解できません。参考文献まで読み込めば、かなりの知識を蓄積できますので、ここは自己投資しましょう。

このように中国語で発信された有料級情報を無料で日本語でおとどけしています!ずっと読み続ければ中国の大学をひとつ卒業したくらいの知識になるように有益な情報を発信し続けます。

最後までご覧くださりありがとうございました!ではまた次回もおたのしみに!

★中国語勉強中の方へ

ちゃいなサプリ」のYouTubeでも中国語文法を1から解説しています。

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