家政婦の給料が急上昇中の中国!清華大学出身の女の子が家政婦に?

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こんにちは!ちゃいなサプリのYuki(@YukiHiroi)です。

中国ビジネス情報誌『新周刊』第592期に紹介された記事から紹介します。

中国では中産階級が増えるにしたがって、家政婦の値段も上がり、良い家政婦はなかなか見つけられない状態になっています。

最近、家政婦の職探しプラットフォームで話題になった求職広告がありました。
《清華大学卒です。家政婦の仕事を探しています。希望年収50万元(850万円)》

清華大学」や「年収50万元」というのが家政婦と結びつくことにこれを見た人の大半が違和感を覚えたといいます。

Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグも中国語が話せる家政婦を募集しました。
子供の面倒を見てくれるだけでよく、掃除なども不要。5日働いて5日休むというサイクルで年収11万〜13万ドル(1250万〜1500万円)さらに歯科と眼科を含む医療保険も提供、IT企業と同等の福利提供。

果たして家政婦という職業はこんなに魅力的なのでしょうか?以下くわしく見ていきましょう。

中産階級の悩み〜いい家政婦が見つからない〜

卢子欣:lú zǐ xīnという女性はキャリアウーマンで、家にも子供の面倒を見てくれるお年寄りがいません。
※中国では保育園ではなくおじいちゃんおばあちゃんが子供の面倒をみるのが一般的です。
中国「三人っ子政策」スタート!一人っ子政策からの歴史も解説!

そして、会社をやめないために、出産してすぐ家政婦探しがはじまりました。

以前は近所の人たちが、紹介してくれましたが、ここ2年でそれも稀になっていました。家政婦を雇って数年経って、各方面での信頼ができたら雇い主は毎年給与もUPさせて、同じ家政婦に何年もいてもらおうとするのです。人に紹介するより自分のところに留めようとすることが優先なのです。

彼女はいろいろな方法で家政婦を探しました。仲介業者に頼んだり、知り合いに紹介してもらったり、さらには張り紙の応募なども試しましたが、張り紙のはリスクが大きいといいます。雇い主の家を旅行のホテル代わりに使い、数日したらやめると言い出す例もあるそうです。

仲介業者が一般的ですが、業者が家政婦を雇う際の審査はテキトーのもので、頼りにならない家政婦も多いといいます。そしてそのような業者は相当な数にのぼるそうです。
そのような家政婦を”三无人员:sān wú rén yuán”と言います。(※无=無)
〈没文化:méi wén huà(教養がない)没技能:méi jì néng (スキルがない)没经验:méi jīng yàn(経験がない)〉の3つが無いということですね。

ほとんどの家政婦はたった2−3日の訓練を経ただけで、仕事に就くと彼女は言います。彼女はある仲介業者と1年の契約を交わしましたが、1年の間に6人の家政婦が自分からやめると言い出し、長く続いた人はいなかったと言います。

技量のある家政婦にいたっては給料UPの要求も高く、2年で月給5000元(8万5000円)から6500元(115,000円)までUPし、これは彼女の昇給速度よりも速いと驚いています。給料UPに満足しないと、すぐにやめてしまいます。

ちなみに、以前紹介した記事では、海外の有名大学や中国国内の有名大学を卒業した人でさえ、就活難で、会社に求める月給は5000元(8万5000円)前後でしたね。まだ読んでいない人は是非チェックしてみてください。意外な現状にびっくりすることでしょう。
学歴社会の中国―高学歴でも就活難。新卒の求める給料も年々さがっている

中産階級は高学歴の家政婦を求めているわけではないのに、今では一般的な家政婦も雇えない状態になっているのです。

「家と車のローンを払って、子供の教育費を出した後にさらに6−7000元(10〜12万円)も家政婦さんに払うのは本当にキツいわ。」と彼女は言います。

家に年寄りがいる家庭の悩み

家に年寄りがいる家庭では家政婦探しの難しさをより実感しているといいます。経済的に余裕のある家庭では、より高級な家政婦を雇おうとします。しかし、良い家政婦はなかなか見つからず、今では収入の問題ではなくなっているのです。実際問題は、請け負ってくれる家政婦がいないのです。

大学に勤める谭慧君:tán huì jūnという女性は、こう言います。
「家政婦探しは難しいよ。できる家政婦はもっと難しい。よくできて、気立てが良くて、行儀が良くて、価格も合理的なっていう条件になれば更に難しい。今じゃもうどんな条件も出す気になれないね。ただ、来てくれて、そしてやめずにいてくれたらそれだけで十分だよ。」

彼女は大家族で、両親と一緒に暮らしています。一人がアルツハイマーを患っており、自分のことができず、誰かがついている必要があります。
彼女の子供は2歳になったばかりで、幼稚園に上がる年齢に達していません。2人の年寄りと1人の子供の生活習慣もまったく異なり、彼女は2人の家政婦を雇って、別々に面倒をみてもらっています。

2人の家政婦はお互い敵対しあっていて、陰で彼女にお互いの悪口を言い合っていると言います。最後には年寄りの面倒を見ていた家政婦が年寄りの気持ちを勝ち取って、子供の世話をしている家政婦を追い出すことに「成功」したのです。

そして、新しい家政婦を探すことになったのですが、今の家政婦の要求も高く、新しい家政婦と馬が合わなければやめるとまで言い出す始末です。

彼女は言います。
「家政婦さんの気を損ねないように一生懸命よ。祝日がくれば红包:hóng bāo(お年玉のようなもの)とプレゼントを渡すのは絶対だし、春節になれば家政婦さんが田舎に帰るからそのための汽車のチケットも買ってあげなきゃいけない。週末には一緒に連れて行って、お茶をするときも一緒。そこまでしなきゃ、悪く思わるかもしれないでしょ?一番怖いのは、気に入らないことがあっても直接言わないで我慢していて、ある日突然やめちゃうこと。香港の※菲佣:fēi yòngの職業倫理がうらやましい。それと彼女たちと雇い主たちの距離感も。」

菲佣:fēi yòngとは香港で働くフィリピン出身のメイドさんで、教養もあり、英語もでき「世界一プロフェッショナルなメイド」と称される。今ではフィリピンに限らず、インドネシアなどの外国籍のメイドさんたちも菲佣と呼ぶ。

住み込み家政婦の場合〜プレッシャーの強さはプログラマー以上〜

韓おばさんは広西チワン族自治区出身で、料理の腕があることから雇い主たちからの評価も高く、さらに老人や障害のある子供の面倒を見てきた経験があります。彼女は去年、ベビーシッターの資格試験に合格して、ベビーシッターになるための準備をしているところです。

彼女は今年40歳になったばかりで、年齢でいうとかなり若い部類に入り、強みでもあります。家政婦業の平均年齢は50歳以上なのです。

韓おばさんにとって給料が一番重要ではないのです。それよりも「うまく付き合っていける雇い主かどうか」が一番重要なのです。それで、彼女は雇い主も自分で選びます。

基本的に家政婦たちは骑驴找马:qí lǘ zhǎo mǎだと韓おばさんは言います。これはロバに乗りながら馬を探しているということで、今の雇い主のところで働きながらも、さらに条件のいい雇い主を探しているということの例えです。

「ほとんどすべての家政婦はいくつかのWeChatグループを持っているものよ。その中で、どこどこの雇い主さんは付き合いづらいとか情報共有してるの。頻繁に家政婦を換えている家は、私達も仲間に紹介したりはしないわ。このように家政婦を何度も換える家っていうのは、仕事がキツイっていうわけじゃないの。雇い主とうまくいかないってことなの。要求がひどいものだったりね。サラリーマンだって、1日8時間も社長の前にいれば心身ともに疲れるでしょう。私たち家政婦は、1日24時間社長の家に住んでるものなんだから、そのプレッシャーも計り知れないのよ。だから、私たちは待遇だけで判断したりはしないの。」

さらに韓おばさんは続けます。
「子供の世話をする家政婦はずっとその子の安全を気にかけなきゃいけないの。以前私が受け持った子供は小さい頃から身体が弱くて、慢性脱臼ももっていたの。ちょっと転んだらすぐ脱臼するのよ。ほかには子供が風邪をひけば、親から家政婦のせいにされる。これは本当に心が痛いわ。

こんなこともあったわよ。ある子供はお菓子をつまみ食いして、それを喉につまらせちゃったの。私が見つけたときにはもう顔が紫色になっていたわ。すぐにハイムリック法で応急処置をして助かった。もうあれから5年経つけど、まだ心にいやぁな感じとして染み付いてるの。もし、あの時助けられなかったら…。両親にどのように償えばいいのか考えるのも怖いの。」

一番稼げるのは○○!

家政婦の仕事の中で、一番儲かるのは産婦と乳児の世話を専門とする“月嫂:yuè sǎo”という仕事です。梁おばさんは今年65歳、30年間家政婦をやってきました。

90年代、家政婦がまだ職業としてみなされていなかった頃、彼女は裕福な家庭の家政婦になりました。月給は1.5万元(26万5000円)で、彼らが外国に行くときにはお米と炊飯器を持って同行しました。雇い主が毎朝お粥を食べることを日課としていたからです。

彼女の元で見習いとなった人も少なくないと言います。中には彼女よりも高い給料ももらっている人もいます。

梁おばさんは、アメリカのマタニティーセンターで雇い主の出産に立ち会って、1ヶ月に満たない子を飛行機で連れて帰って来たこともあります。また、オーストラリアでも中華系の人の出産を手伝ったこともあります。

「ずっと家政婦をやっている女性っていうのはね、多くが幸福でない家庭とか境遇だったりするのよ。そしてほとんどが離婚していたり、旦那が仕事をしなくなったとか、ギャンブル依存症とかよ。どのみち、幸福な家庭がある女性は他人の家政婦になったりなんかしないもんなのよ。」と梁おばさんは言います。

さらにこう言います。
「1つの家庭での任務が終了したときには、ペナントをくれたり、メッセージを書いたりしたノートをくれるのよ。私にとってはそれが大事な大事な宝物なの。」

中国では感謝を示すときに下のようなペナント(锦旗:jǐn qí)を贈ります。

家政婦が高収入職業になる日も近い

清華大学経済学部の教授の研究によると、中国人の平均寿命を80歳と仮定すると、2036年には80年代に生まれた子たちには夫婦ともに60歳近くになっていて、お互いの両親が健在で子供が2〜3人いればその子たちは30歳前後、中には結婚して孫がいるかもしれません。

このような構造には大きな問題があると言います。4人が6人の面倒をみるということになり、もしそのうちの一人が病気になって寝たきりにでもなれば、誰か面倒を見てくれる人が必要な状況になります。

中国の多くの家庭がこのような構造だとしたら、必然的に良い家政婦への需要は高まりますが、今の状態では家政婦人口不足なのです。

そうなれば家政婦の給料もどんどん上がっていって、引っ張りだこになるわけです。

家政服务行业报告:jiā zhèng fú wù háng yè bào gào》という家政婦業界の報告書によると、2022年に中国の家政婦に従事する人口は3,987万人に達し、市場規模は1.113兆元(20兆円)にまで成長する見込みです。

高学歴が家政婦になる時代も来る?

梁おばさんの今の月給は2万元前後(34万円)で一ヶ月4日の休みがあり、祝日は給与が3倍になります。

梁おばさんは自分から雇い主を探さなくとも、以前の家庭の口コミで向こうから連絡が入ります。今では10ヶ月先まで予約が埋まっている状態だといいます。

ある妊婦さんに至っては、梁おばさんに来てもらいたくて、妊娠する時期を梁おばさんに合わせたといいます。連絡がついたらすぐに支払いも済ませたのです。

産婦と乳児の世話を専門とする“月嫂:yuè sǎo”は要求される技能も一般的な家政婦より高く、乳幼児の面倒を見るだけでなく、産婦の産後うつなどの知識も求められます。さらに、栄養学や心理学、育児や応急処置法の基本的な知識も勉強する必要があります。

以前の顧客では、旦那さんが産後の奥さんにきつく当たり、梁おばさんが気がついたときには危うく赤ちゃんを抱いて窓から飛び降りようとしていたところでした。

「こんな顧客のところ、いくら積まれても行きたくないね。誰かが死んじゃったらその責任とらなくちゃいけないんだから。この職業はこんな大きなリスクを抱えてるんだもの、高い給料じゃなきゃ、誰がやりたいんだい?」と梁おばさんは言います。

21世紀、家政婦という仕事は高給取りの職になりました。これから先、高学歴や有名校出身という肩書を持つ人たちが「家政婦」という職業を選択するのが普通になってくることでしょう。

日本では家政婦というと主に掃除や家事代行という感じですね。住み込みということはほぼないようです。アメリカや中国でも人気の職業になってきている家政婦。まずは、ご自身で利用してみて体験してみるのもいいかもしれませんね。

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ちなみに家政婦と聞いてすぐに思いついたのは家政婦は見た!でした。これもDVDが出ているので、いかがでしょうか。

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